引き籠りと背けた真実 ページ46
あざみ「結婚しましょう」
『え?』
定期的な会食の日
花園さんからそう言われた
『あ、あの、一体何のお話でしょうか・・・?』
あざみ「一番最初に会った日の事を覚えていますか?」
『は、はい』
あざみ「あの時からAさんに惹かれていました、どうでしょう、特定のお相手がいなければ考えてくれませんか?」
『えっと、特定の人が居るとか居ないとかそういうことじゃなくて。結婚なんて早いですよ!』
あざみ「そうでしょうか?結婚は男性が十八歳、女性が十六歳になったら出来るんですよ。Aさんはもう十八歳でしょう?」
『そう、ですけど・・・』
あざみ「自分は他社で社長になるつもりです、所謂玉の輿ってやつです。どうです、悪い話じゃないでしょう?」
確かに悪い話ではない
でも相手の事をまだ良く知らない
なのに急に結婚だのなんだの言われても困る
あざみ「貴方のお父様から直接詳しい話は行くと思います、なので今後のご自身の事についてじっくりと考えておいてください。返事はそんなに急ぎませんから」
『はい・・・』
なんとなく、そんな話になると思っていた
お父さんの会社の人の息子さんと会食、お見合いみたいじゃんなんて最初は思ったりしたし
私には好きな人が居る
初恋は実らないというし、本当に好きな人と結婚したら不幸になるとも言う
でもあの人が二番目になるとは思わないし、玉の輿になろうとも思わない
好意をあんな感じに直接向けられたことは初めて
正直嬉しいというより戸惑ってしまった
父「A、今日正式に縁談の話が来た。お相手は一回会食をした」
『知ってる、というかあれ以来まぁまぁのペースで食事してる』
父「そうだったか。ならお父さんの言いたいことは分かるな」
『うん・・・』
母「ちょっと待って!今の時代古いんじゃないの?そもそもAは今の仕事を気に入っている訳だし」
父「母さんは少し黙っていてくれ」
母「・・・」
父「最終的にはAが決める、それは当たり前のことだ。父さんもAの判断に任せる、ただこれだけは分かっていて欲しい。相手の方はAに好意を抱いている、人は愛される方が幸せだ、もし今報われない恋をしているのであれば諦めた方が良い」
母「ちょっと!」
父「追いかけ続けるのは辛い、自分の事を見てくれないと分かっていると余計にだ」
お父さんの言葉はナイフのように私に突き刺さった
分かってる
そんなこと、ずっと前から知ってる
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ほたる(プロフ) - リンゴアメ!さん» 返信が遅くなりすみません!璃音ちゃんすごくいい子なんです!!ぜひ是非この後の活躍もご期待下さい! (2021年2月6日 22時) (レス) id: 316294f269 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴアメ! - 離音ちゃん。本当は、ていうか、普通に良い子。 (2020年12月31日 10時) (レス) id: 4fea662fb0 (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - たくあんさん» ありがとうございます!これからも楽しんでいただけるように頑張ります!! (2020年5月25日 0時) (レス) id: c7843103b7 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - すごく面白いです!毎回楽しみにしています!更新頑張ってください! (2020年5月24日 16時) (レス) id: 6dda6e3cbe (このIDを非表示/違反報告)
ほたる(プロフ) - Mikamiさん» ありがとうございます!!ひっそりじゃなくてばばーんと読んでくださいな(??) (2020年4月17日 16時) (レス) id: 316dd4594c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほたる x他1人 | 作成日時:2020年4月14日 16時