1話 ページ1
〜鏡の間〜
本日はここナイトレイブンカレッジの入学式
寮分けの最中である
この学園の学園長であるディア・クロウリーは、順調に行われている式を見守っていたが、ある“扉”から異質な雰囲気を感じ、目を向けた
「ん？」
すると突然、その扉が青い炎に包まれ、黒い何かが飛び出す
「そこのニンゲン！オレ様にその服をよこすんだゾ！」
狸のような生き物が、扉の中を指差しそう声を上げた
「さもなくば……丸焼きだ！」
ぶわっとその扉の周りが青い炎に囲まれる
どうやらあの狸が炎を出しているようだ
(というより…)
狸が出てくるまであの扉は閉じていた
つまり
(あの扉の中にまだ眠っている生徒がいるのでは！？)
何とかしなければとクロウリーが鞭を構え1歩踏み出したその時
扉の縁に、中にいる“誰か”の手が掛かった
ぐっと出てきたその“誰か”の姿が見えた時
ブツン…
と、ざわついていた鏡の間の音が、テレビの電源が切れたかのように消えた気がした
世界にグレーのフィルターがかかり、
扉から出てくる“誰か”の色だけが映えている
その場の誰もがその存在感に目を奪われた
金に輝く長い髪がさらりと垂れ
白い肌は透けるよう
ブラウンがかったオレンジ色の瞳は磨かれた宝石のように澄んでいて
濡れたような長い睫毛に縁取られている
思わず
"天使が存在するのなら、きっとこんな容姿なのだろう"
と思ってしまった
ここにいる生徒全員と同じ式典服を着ているにも関わらず、圧倒的な存在感を放っている
その人物が浮いた扉からゆっくりと足を床に着け、式場を見渡した時
目が合った
グレーがかった世界で
クロウリーにはその“誰か”だけに光が当たっているように見える
貴方は、もしかして─────
「女？」
「！」
近くにいた生徒の声で我に返る
グレーがかっていた世界は元通りに色を取り戻し、
生徒達がざわざわと“誰か”について話しているのが聞こえる
「扉から出てきたし、今年の1年生だろ？」
「じゃあ男？」
「どの寮かな？」
「ポムフィオーレだろ」
一方話題の中心であるその人物は、今にもまた火を吹きそうな狸を見つめている
それを見てクロウリーはハッとした
(あぁ、そうでした)
バシッ
「ふな゛っ」
鞭で狸を捕え、新入生であろうその人物に声を掛けた
「さぁ、寮分けがまだなのは君だけですよ。早く闇の鏡の前へ」
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白猫娘(プロフ) - パンパースさん» お読み頂きありがとうございます！頑張ります！ (11月13日 17時) (
レス) id: 013b7623c9 (このIDを非表示/違反報告)
パンパース - 面白いです！更新頑張ってください！ (11月13日 16時) (レス) id: 57f94a8f60 (このIDを非表示/違反報告)
白猫娘(プロフ) - もこさん» お読みいただきありがとうございます！更新頑張ります！ (9月10日 20時) (レス) id: 013b7623c9 (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 初コメ失礼します！私逆ハー大好物なので嬉しいです！ツイステのキャラ（生徒たちはもちろん、教師、他校、チェカ）全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (9月10日 19時) (レス) @page4 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白猫娘 | 作成日時：2023年4月26日 21時
