初恋クラムスクール R

真夏×36 LAST ページ36

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｢はぁっ…はぁっ…｣





"Aはさ…"





こんなにも、苦しくて。


こんなにも、切なくて。


こんなにも、君のことが愛おしい。








｢はぁっ…はぁっ｣





名前を呼ばれた時の違和感にも。


触れた指先の引っ込め方にも。


見つめられた時の胸の高鳴りにも。



ぎこちなくなる話し方にも。




全部全部。なにもかも。理由があったんだ。







｢…いた…っ｣




君がいるだけで私の世界は色とりどりに変わってく。






私。…私…っ。





涼介｢…ん？｣






"Aはさ、山田に恋してんだよ。"




君に恋してたんだ。


やまのことが、…好きなんだ…っ…。






涼介｢…A？｣





サッカーのユニフォームを着たやまが私の元に寄る。




｢やま…っ…わっ…！｣







涼介｢…っと。…相変わらずバカだな、お前。笑｣


｢あり…がと…っ｣





涼介｢え、なんで泣いてんの？
俺の優しさに感動でもした？笑｣



｢…違う…っ…笑｣





涼介｢そこは嘘でもそう言っとけよ、笑


ん？どしたの？ほんとに｣




やまの親指が私の目尻に溜まった涙を優しく拭う。




｢私…っ…私…っ｣


涼介｢…うん。｣




｢…私…っ…やまのこと…涼介｢知ってる。｣…えっ？｣




不自然なやりとりに思わず間抜けな声が出る。



涼介｢ってのは、嘘。笑

こういうのは男からいうもんでしょーが。笑｣



｢…ごめん…っ｣



涼介｢…調子狂うって。笑

いつもみたいにバカって言えよ笑｣


｢…バカ｣


涼介｢ふふっ。笑 …好き。｣


｢…うん…っ｣




好きな人に言われる"好き"って

こんなにも素敵なんだね。




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涼介｢…今からお前を誘拐するけど…いい？｣


｢…ばーか…っ。笑｣





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終わり。

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