第190錠-��- ページ10
沖矢『どうぞ、適当に座っていてください』
安室『…ありがとう』
沖矢『Aさん、すみませんが、ご一緒に紅茶の用意をお願いしてもいいですか？』
A『えっは、はい…』
安室さんをリビングへ案内した後、沖矢さんと紅茶の準備をする為にキッチンへ行く
無言のまま小さなピッチャーにミルクを入れ、砂糖と共にトレーへと乗せた
A『…あの、沖矢さっ！』
小さい声で話そうとすると、空いてる左手に沖矢さんが手を重ねてた
沖矢さんに視線を向けたけど、まるで何も聞くなと言われてるように思えた
震えを抑え込みながら戻りたくない気持ちを押し殺し
もう一度大きく深呼吸をしてから、それらを安室さんが待つ部屋へと運んだ
沖矢『お待たせしました』
紅茶を並べて私は1人がけソファーに座る
なるべく安室さんに視線を向けないように、テレビに視線を向けた
沖矢『それで、話というのは？』
安室『ミステリーはお好きですか？』
沖矢『ええ、まあ』
安室『では、まずその話から
まあ、単純な死体摩り替えトリックですけどね』
沖矢『ほぉー、ミステリーの定番ですね』
本当にそんな事を聞く為にここに来たのかな
ううん、そんなはずない、一体これから何が始まると言うのだろう
どこか楽しそうにも聞こえる二人の会話が、信じられない
私はただただ、時間が過ぎるのを待つことしかできなかった
安室『ある男が、来葉峠で頭を拳銃で撃たれ、その男の車ごと焼かれたんですが
かろうじて焼け残った右手から採取された指紋が
生前その男が手に取ったというある少年の携帯電話に付着していた指紋と一致し
死んだ男の身元が証明されました』
気味悪い話だなと思いながら、私は紅茶を飲む
マカデミー賞の中継には目もくれず、二人の会話は続けられた
安室さんはその話について、その携帯に残っていた指紋が気になると言った
その死んだ男は左利きなのに、残っていた指紋は右手の指紋
それは別の男に携帯を拾わせて、偶々その男が右利きだったからと言う
でもどうして携帯を拾わせるなんてことしたんだろう？
その痩せた男は自身の車で頭を拳銃で撃ち抜いて
来葉峠で撃たれた彼と、その痩せた男の死体摩り替えトリックという事になる
しかも仲間もいるという
死体をすり替えるなんて、まるで推理小説の中の世界みたいで
益々気味が悪いと思った
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アイリス(プロフ) - いつもドキドキしながら拝見させて頂いてます!展開が楽しみです仕方ありません!更新楽しみにしています。無理はなさらないでください。曲を聞きながら読んでいますv「一番の宝 物」もお話にピッタリですね (2022年2月23日 22時) (
レス) @page26 id: 141265214e (このIDを非表示/違反報告)
みん - 毎回楽しみに拝見させて頂いてます！次きになります！無理せず、お待ちしております！！ (2022年2月7日 20時) (レス) @page23 id: 0b35b5e05a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リイナ | 作成日時：2022年1月14日 14時
