第195錠-��- ページ15
安室『いや、我々の正体を知られた以上、これ以上の深追いは危険です…っ』
A『(っ！…安室さん…)』
電話切った様子だが、彼は私達に背を向けたまま少しだけ背中を震わせたように見えた
それは怒りを抑え込んでいるような様子に見えた
安室『すみません、何か勘違いだったようで、帰りますね』
沖矢『えぇ』
安室さんの帰宅の申し出を聞き取ると、沖矢さんがその場をゆっくりと立ち上がった
本当に彼をこのまま帰して良いの？
このまま会えなかったら、それで良いの？
A『…沖矢さん、あの…っ』
沖矢『ん？…行ってあげて下さい』
A『っありがとうございます！』
私の訴えたいことは察しているようで、私の表情を見るなり小さく頷いてくれた
その瞬間、彼を追い掛けて部屋を飛び出した
A『っ安室さん…！』
玄関の扉を開けかけている彼を呼び止める
安室さんは私に顔を向けずにいる
どうしよう、何から話せばいいんだろう、どんな顔をすればいいんだろう
今の貴方は、誰として話してくれるのだろう
安室『…Aさん』
数十秒間の沈黙が流れた
お互い視線は外さず、見つめ合ったまま
無表情の安室さんは、それだけでも先程の威圧感がある
ひるんじゃダメだ、ちゃんと話すんだ
A『っ…安室さんは…っ！！』
怖くて目を瞑っていたらいつの間か安室さんとの距離は縮まっていて
彼の腕の中におさまっていた
彼のぬくもりを久しぶりに感じ、涙が出そうになった
A『っぁの安室さ『…そのまま聞いて下さい』っ！…』
安室『僕は貴方に嘘をつきました、本当の僕の事を
…貴方は、組織としての僕を知っていますよね』
組織としての安室さん、恐らくバーボンの安室さんだ
ミステリートレインでの出来事を思い出して、私は頷いた
安室『貴方はこちら側にいてはいけません
なので以前貴方が言ってくれた通り、これ以上貴方とはもう会えないと思いました』
A『っ…ゃ…』
安室『これで、さよならです』
A『嫌っ…！ん…！』
言葉は吐き出されないまま、その口は彼に蓋をされた
ほんの少し、優しくゆっくりと、様子を伺うように彼の舌が入ってくる
半分は体が受け入れつつ、半分は心が拒んだ
それを察したように、触れた唇はすぐに離れてしまった
A『っ何でこんな…っ』
安室『…貴方を守るためです』
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 569人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイリス(プロフ) - いつもドキドキしながら拝見させて頂いてます!展開が楽しみです仕方ありません!更新楽しみにしています。無理はなさらないでください。曲を聞きながら読んでいますv「一番の宝 物」もお話にピッタリですね (2022年2月23日 22時) (
レス) @page26 id: 141265214e (このIDを非表示/違反報告)
みん - 毎回楽しみに拝見させて頂いてます！次きになります！無理せず、お待ちしております！！ (2022年2月7日 20時) (レス) @page23 id: 0b35b5e05a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リイナ | 作成日時：2022年1月14日 14時
