【名探偵コナン】愛錠第4錠【安室透/降谷零】 (ページ40)

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第175錠　ページ40

沖矢『お待たせしました』

A『…いえ汗)(本当に沖矢さんの顔だ…汗))』

あれからというと、赤井さんの変装ぶりを改めてすごいと実感していた

顔は本当の皮膚の感じで思わずガン見してしまった

A『でもその笑みは胡散臭いんですよね、前から思っていたんですけど』

沖矢『それは申し訳ない』

胡散臭い笑みを浮かべながら言う沖矢さん、赤井さんに引いてしまう

話し方も赤井さんの時とは違く、まるで俳優さんみたいだ

沖矢『今日のご予定ないと言ってましたが？』

A『事務所のスタジオに篭ります、頼まれてる仕事もあるので』

沖矢『何かあればまたいつでも』

A『…考えておきます』

そう言って私は玄関へ向かい、沖矢さんに見送られた

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〈沖矢side〉

A『…考えておきます』

そう言いAさんは家から出て行った

夜から今までの時間、今までの彼女とはまた違う一面を見た気がする

冷静ではいたが、彼女の心の傷は深くないことはない

昨夜酔い疲れて寝てしまった彼女を部屋へ連れて行った時も

A『っ降谷さ…』

赤井『っ！…』

君はそこまで知っているのに何故言わなかったと思った

"『言わなきゃわかんない？』"

沖矢『…ﾌｯ、そういう事なのか』

昔、ある女に言われたことを思い出した

その時もあの女は泣いていたし、俺は女を泣かせてばかりだ

彼女も泣いてばかりいるが、芯の強さはある

まだ彼女の中には迷いがあるのだろう

口ではもう会わないと決めたと言っていたが、本心ではなさそうに思えた

彼女は安室くんのことが──

沖矢『(気持ちは分からなくないがな)』

安室くんは敵にまわしたくない人物だ

彼と一線交えるのはそう遠くない話だろう、煙草を蒸しながらそう考えた

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