第168錠-沖矢side- ページ33
Aさんがお風呂場へ行って数十分
お酒を飲んで待っているがいくらか長いと思い、お風呂場へと足を進めた
すると──
A『っ…フっぅぅ…!』
扉を開ける前に聞こえた彼女の声
何故女という生き物は影で泣くのか
あいつもそうだった
最もAさんは自分の前でもう何度か涙を見せている
しかしこうやって泣かれるのが見たくないという事は、それなりの事情があるのだろう
(pull、pull…♪)
リビングへ戻ると自分のスマホに着信が入っていた
コナン『ぁ昴さん!今平気?』
昴『坊やからの電話という事は、何かあったのかい?』
コナン『うん、組織の一員のバーボン、安室透の事でちょっと
昴さんにも手伝ってもらいたいんだ』
昴『彼の事を』
コナン『もしかしたら、あの人──』
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コナン『って思うんだけど、どう思う?』
昴『…』
コナン『昴さん…?』
昴『いや、何でもない
その名前が分かれば充分調べられるよ、分かったらまた連絡を入れよう』
コナン『うん、それともう一つ
もしかしたら、その人の知り合いの1人にAのお兄さんがいるかもしれない』
坊やの言葉に少し驚いた
もしかして、彼女はこの事実を知っているのでは
なら彼女と会った時の態度やあの泣き顔も納得する
何故女という生き物は影で泣くのか
その後坊やとの電話が終わり数分、お風呂場の方から音が聞こえた
丁度彼女がシャワーを終えてリビングへ戻って来た
昴『おかえりなさい、随分長かったですね』
A 『っえぇ、色々と考え事してて…』
昴『色々、ですか』
さっきまで泣いていた彼女の目元がまだ赤いまま
グラスを置き彼女に近付き頬に手を触れると、彼女は体をビクっとさせた
昴『先程より赤いですね、また泣かれたんですね』
A『っ、私だって泣きたくて泣いてた訳じゃないです』
昴『ほぉ、誰かを思って涙する女性は素敵ですよ』
A『っからかわないで下さい!』
"誰かを思って"
少しカマをかけてみるが、どうやら思った通りの考えかもしれない
少しムキになったか、Aさんはソファへ座った
これ以上刺激させるのはよそうと思い、その後彼女を晩酌へ誘った
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作者名:リイナ | 作成日時:2021年11月2日 12時