第149錠-安室side- ページ14
次に向かう先はレコーディングスタジオ
A『音源流していいですか?』
安室『えぇ、いいですよ』
AさんはCDを出してセットする
〜♪
ピアノ音のメロディーがとても印象的で
それを聴くAさんの顔も真剣そのものだ
A『安室さん、レコーディングなんで何時間もかかると思いけど』
少し言葉を濁らすAさん
個人の曲だから色々とあるそうだし、僕も送り届けたら帰ろうと言おうとする
安室『では『見てくれませんか?』え?』
A『聴いてもらいたいんです、安室さんに…』
少し俯きながらAさんは言う
彼女が偶に見せるこういう顔に、自分は弱い
自分が彼女の世界に踏み込んでいいのか
踏み込み過ぎて彼女を危険な目にあわせたら
それでも──
A『…ダメ、ですか?』
安室『…いえ、そしたら少しだけ聴かせてもらえますか?』
そう言うと、彼女ははいと言い心なしか喜んでるように見えた
ダメだと分かっていても、僕は彼女との関わりを消したくないようだ
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〈Aside〉
レコーディングスタジオに着き、私は安室さんの手を引き中へ進む
ちょっと強引だったかもしれないけど、でも聴いてもらいたいのは事実だ
だってこの曲は──
レコーディングルームに着くと、既にプロデューサーさんたちがいた
プロデューサー『LuNAちゃん遅かったね…そちらの方は?』
A『すみません、朝からトラブルがあって
この人は翼さんの代わりに今日1日私のマネージャーをしてくれてて』
そう言って安室さんに視線を送る
安室さんも勘づいて私と話を合わせてくれた
まぁ事務所以外の人が大切レコーディングに来ることは許されないし
プロデューサーも納得し、早速中のブースへ入ることになった
体を軽く動かして、私はヘッドホンをつける
プロデューサー『それじゃあLuNAちゃん、とりあえずケツまで通す形でいいかな?』
A『はい、お願いします』
安室さんを見るとふと目が合い、私たちの目線は交じる
A『(この曲は、あの日の夜私が思った事…どうか、どうか貴方が…)』
〜♪
曲が流れ、私もレコーディングの準備を整えた
どうか、どうか安室さんが──
たとえ離れることになっても、幸せになって欲しい
そんな思いを込めてつくった曲だから
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作者名:リイナ | 作成日時:2021年11月2日 12時