【名探偵コナン】愛錠 第3錠【安室透/降谷零】

第131錠 ページ41

安室『Aさん』


安室さんがキッチンから顔を出した


安室『お風呂沸かしてありますので良かったらどうぞ』


A『ぁ、ありがとうございます』


安室さんに言われて私は浴室へ案内された

タオルと着替えも置いてある


今更だけど、私の着てる服はスウェット

まさか安室さんが


A『っ///…』


沖矢さんに次いで安室さんにもと考えると恥ずかしくなる

安室さんはリビングに戻っていき

私は浴室に入り、シャワーで汗を流し体を綺麗にして私は湯船へ浸かる


A『っはぁ…』


ここ数日で色々ありすぎたな


宅配便の件、ミステリートレインの件

目がまわるような事件ばかりだった


そういえば、宅配便の時安室さんは偶々って言っていたけど


本当にそうだったのかな


今更考えても仕方ないかと思い、私はお風呂を出た

髪を乾かし終えリビングへ戻ろうと扉に手をかけると、話し声が聞こえた


A『(電話、してるのかな…？)』


開けていいか迷い、そのまま外で待ってしまった


安室『___、風見』


A『(風見？人の名前…？)』


前にすれ違った時の事を思い出す


あの時一緒にいたのは外国人の女性

そんな人が日本の苗字のはずはないし


頭を悩ませていると、安室さんがリビングの扉を開けた


安室『っ！…』


A『ぁ…えっと、すみません』


安室『…ﾌｯ、いいですよ、今の人との会話は聞かれても良いことなので』


"聞かれてもいいこと"


どういう意味だろう

ミステリートレインで会った安室さんは、今までに会ったことない安室さんだった


本当に別人のように思えた


今こうやって話してる安室さんは、いつも見てる安室さんだ


でもあの時助けてもらった安室さんは

初めて会った時の安室さんで、私が知ってる安室さんで──


安室『Aさん』


A『っはい』


安室『ちょっと用事があるので出ますけど、具合大丈夫ですか？』


A『大丈夫です、私もやらなきゃいけない仕事あるので』


そう言って安室さんは出かけようとするので、玄関まで見送る


すると安室さんは私の頭を優しく撫でた


安室『すぐ戻って来ますので』


A『っ…はい』


安室さんが出て少し、私は玄関で呆然と立ったままで

さっきのことが恥ずかしくなり、顔の熱を冷まそうとする


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