第111錠-安室side- ページ21
A『答えて下さい、貴方は誰なんですか』
安室『…』
A『…貴方は、安室さんだけど安室さんじゃない、答えて下さい』
安室『…フッ』
彼女の勘の良さには驚かされるばかりだ
けどそれは今は──
安室『(こうするしかない…)』
彼女が僕の手を離し、自分のポケットから小さな薬の瓶を出す
察したのか、トイレの扉に手をかけた彼女の手を抑え込む
逃げようとする彼女の抵抗も虚しく、顎を掴まみ無理矢理口を開かされる
その手を退けようにも力が強くてビクともしない
A『安室さっ、ん…っ!』
安室『…』
A『んっ…っ!!』
何故僕は、Aさんとキスをしているんだ
ゆっくりと口に瓶の中身を流し込み
吐き出そうとしたAさんの口を塞ぐようにキスをする
別に口で塞ぐ必要はないが、こうでもしないと彼女はまた踏み込んで来ようとする
この組織の中ではよく使う手の中の一つだ
そこに感情は無いもの、無いはずなんだ
僕は今、彼女が知ってる僕じゃない
安室『大丈夫です、ただの睡眠薬なので』
A『ど、して…っ』
安室『…さすがあの男の妹だ、勘の鋭さは兄譲りか』
A『っお兄ちゃ…降、谷さ…』
安室『っ!!!…』
その名を呼ばれ、"ある人物"に聞かれてないかヒヤッとした
やはり、彼女は薄々気づいてるのか
崩れ落ちた体を支え、そこでAさんは意識をなくした
そして僕は彼女の存在を確かめるように抱きしめる
安室『君はこの世界にいてはいけない人間だ…』
君のような人が、こんな暗い裏の世界にいてはいけない
血で黒く染まったこの世界には
その時、僕のスマホが震えメールの内容を見て返信をする
"『障害は排除し、後は手筈通りに』"
スマホをしまい、彼女を抱き抱え自分のいた部屋へ寝かせた
彼女のスマホを借り、友人へ連絡を入れ僕は部屋から出た
そうだ、彼女をこの世界に踏み込ませてはいけない
安室『初めまして…"バーボン"、これが僕のコードネームです』
まさかこの会話を聞かれていたとは、この時は思っていなかった
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リイナ(プロフ) - 睦月 蓮さん» コメントありがとうございます!LiSA大好きでライブも行きます笑! (2021年11月2日 11時) (レス) id: 6035cdbe01 (このIDを非表示/違反報告)
睦月 蓮(プロフ) - 初めまして!いつもどうなるんだろうってドキドキしながら読んでます。LiSAさん好きなんですね!私も大好きです! (2021年10月16日 12時) (レス) id: 170d46157d (このIDを非表示/違反報告)
リイナ(プロフ) - みぞれさん» コメントありがとうございます!あたたかいお言葉嬉しいです(´-_-。`)これからも頑張らせていただきます! (2021年10月5日 20時) (レス) id: 6035cdbe01 (このIDを非表示/違反報告)
みぞれ(プロフ) - とても面白くてついつい一気に読んじゃいました!更新頑張ってください!これから楽しみにさせて頂きます! (2021年9月27日 20時) (レス) @page6 id: 976162990d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リイナ | 作成日時:2021年9月26日 15時