12 承諾、修繕 -コナンside- ページ13
俺はそれと、と付け足し、
「身体能力とか細かいデータはゲーム中に火神君と藍田のを両方取るから、俺がデータを取り終えたらデータをもとにもう一度藍田のことを調べてほしいんだ」
「わかったわ」
俺の頼みを承諾してくれた灰原はスマートホンのウェブ検索アプリを起動させる。
真剣な面持ちでタッチパネルに指を滑らす彼女を見て、俺は(心の中ではあるが)再び悪いな…と謝った。
灰原(と博士)には本当に世話になっていると改めて実感する。
俺が事件に居合わせて犯人を炙り出すときは、灰原や博士に情報収集を頼むのが恒例だ。
突然電話をかけて大至急、と情報提供を急かしたりしたっけな。いや、考えてみたらゆっくりでいい、など悠長なことを言ったことは一度もなく、急かしたことしかない。
それも常人がやれば1日はかかるような大変な調査を大至急、と急かすのだから図々しいと思われても仕方ないだろう。
いざ事件に遭遇すると早く解決しようとするあまり、危険を顧みず後先考えずに突っ走ってしまうところがあるのは俺も自覚している。
それで何度灰原から説教をくらったか、と心の中で苦笑した。
「コナン君と哀ちゃん、どうしたの? 始めても大丈夫?」
Aちゃんに呼ばれてハッと我に返る。
周りを見ると、火神君と藍田はさもじれったそうに、それ以外のみんなはどうしたの?大丈夫?と若干心配したような表情をして俺達を見ていた。
「ごめんなさい、鉛筆の芯が折れちゃって…」
「そうそう、だから私、使えないなら私のを貸してあげるって言ったの」
とっさに子供らしい口調に戻し、いかにも申し訳なさそうに恥じらいながら謝る。適当に考えた理由と灰原が助け船を出してくれたおかげでなんとかごまかせたが、練習に関係ないことを話してたなんてことは口が裂けても言えなかった。
外部の人間とはいえ、俺と灰原だって誠凛バスケ部のメンバーだ。選手達が少しでも上にいけるように全力でサポートするのがマネージャーの使命なのだから、部活中に他のことを考えていたために練習に支障をきたすなど言語道断と心に決めている。(今回は事情があったので仕方ないと言えなくもないが)
練習用ノートと鉛筆を脇に抱え、Aちゃんのところへ走っていく。
彼女の足元には最初(今日の部活が始まった時間)のときより多めの救護道具がしっかり用意してあった。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←11 一筋の疑念 -コナンside-
22人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チャングム(プロフ) - 。゚+.HIKARI.+゚。さん» HIKARIさん〜!!よかったです生きてて…泣 ついに公開させていただきました笑笑 もしよかったらまたボードでもたくさんお話ししましょうね!そして応援コメントありがとうございます! (2018年5月9日 14時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
。゚+.HIKARI.+゚。(プロフ) - チャングムお久しぶりです!!なかなか出没出来ず申し訳ないです…(;-;)新作早速お気に入り登録して愛読させてもらってます!応援してます!更新頑張ってください! (2018年5月9日 2時) (レス) id: 5850511b37 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - ゆっくりノワールさん» 初コメありがとう!今年の新作映画で改めて思ったけど、コナンはいつ見ても面白いからぜひ見てみて!こっちの作品も絶対完結させます! (2018年5月5日 8時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりノワール(プロフ) - 来たぞおお!!コナンよくわかんないけどやっぱ面白いよ!頑張って!! (2018年5月5日 1時) (レス) id: 6f03c68297 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:チャングム | 作成日時:2018年5月4日 22時