【黒バス×名探偵コナン】あの日の真実は君への嘘だった

1 今の環境 ページ2

夏の太陽の日差しが容赦なく照りつける体育館で、選手達の力強い掛け声、バスケットボールが勢いよく床に叩きつけられる音、床を擦り付けるバッシュの音と、様々な音が1分1秒の間で何度も重なり合う。

バスケ部のマネージャーを務める私―ー島野Aは、バスケットゴールの左端に立ち、何も言わずにただひたすら目の前のスコアシートに鉛筆を走らせていた。

6月末にここ、誠凛中学校(中高一貫校)の編入試験の合格通知をもらい、正式には今年の9月から誠凛中学2年生としてこの学校に通う予定だ。けど、バスケ部のマネージャーとしては7月からお世話になっている。

もともと誠凛バスケ部は昨年できたばかりのチームで、選手の数もそうだが、どちらかというとマネージャーの人手不足のほうが深刻だったらしい。
試験の日にたまたま体育館の前を通りかかってふらっと立ち寄ったとき、バスケ部監督の相田リコさんからバスケ部のマネージャーになってほしいと頼まれた。

正直言ってマネージャーなど引き受けたくなかったし、できることならバスケともあまり関わりたくなかった。

かつてはバスケの超強豪校、帝光中学校でマネージャーを務めていたが、訳あって全中優勝を機に退部し、誠凛中学校へ転校。

リコさんの押しに負けたこともそうだけど、一番の理由は選手達が「勝利」という1つの目標に向かって一生懸命努力しているのを見て、選手達の支えになりたい、という気持ちが再び蘇ったから。
最終的にバスケ部のマネージャーを務めることとなり、現在に至るわけだ。


ところで、マネージャーは私の他にあと2人いる。

監督のリコさんの隣の椅子に座って、パソコンで選手達のデータ作っている、黒髪のショートヘアに眼鏡をかけた小柄な男の子、江戸川コナン君。

ベンチのそばでドリンクを作っている、同じく小柄で茶髪のウェーブヘアが特徴の、どこかエキゾチックで大人っぽい雰囲気を持つ女の子、灰原哀ちゃん。

2人は小学校1年生なのだが、年齢や外見からはとても想像できないほどマネージャーとして天才的な実力を持っている。

なんでも2人はかの有名な名探偵、毛利小五郎さんの助手を務めているらしい。哀ちゃんにおいてはご両親が医療関係の仕事をしているみたいで薬にはもちろん、栄養や科学にもすごく詳しい。
現に私も哀ちゃんが選手に食事の指導をしているのを何回か見たことがある。

2 ライバルで仲間→←注意書き(必読です)

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