ページ ページ5
・
次の日、私は降谷に呼ばれてポアロに来ていた。
というかなんでポアロなんだろうか。諸伏がいるんだからもう少し考えてくれてもいいのに。
まあ念の為諸伏に気づかれない格好で行くことにしよう。
その結果、全身黒の不審者コーデになってしまったのには目を瞑る。
「いらっしゃいませ!こちらへどうぞ」
……見なかったことにしよう。
あの降谷零が満面のきゅるるんスマイルで接客してるとか笑うどころじゃない。
さりげなくカウンター席に案内しないで。圧が怖い。
「えっと……ハ、ハムサンドとアイスティー貰えますか?」
「はい、少々お待ちくださいね」
お店の中を見渡してみるとお客さんは結構多いみたい。
大半が女子高生なのは降谷が原因だろう。諸伏もかもしれないけど。
そんな時、後ろのボックス席に座っている女子高生が声を発した。
「あむぴ〜 これ教えて〜」
「もう……ちゃんと自分で考えたんですか?」
「考えても分かんないから聞いてるの〜」
あ、あむぴって…… 思わず吹き出してしまいそうになるのを必死に抑える。
三十路の男がその呼ばれ方は流石にきついって……
ものすごい殺気が背後から感じるので笑うのはここまでにしておこう。殺される。
しばらくするとその子達の相手を終えたのか戻ってきた。
わーお。鬼の形相をしてるよ、ガチでこわぁーい。
「はぁ…… それで、結局どうするんだ?」
「どうするって何が?」
「返事だよ、わざわざヒ……光がいない時に時間を取ってやったんだ。
あいつも本気だし、ちゃんと考えてやれよ?」
……そうは言ってもいきなりあんな風に言われると反応に困る。
これまで恥ずかしくなかったはずなのに急に思い出すだけで頬が紅く染まるのが分かる様になってしまったんだ。
この感情は何と言うのか、この時の私はまだ知らない。
・
701人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ウル - 更新待ってます、頑張ってください! (2023年5月2日 16時) (レス) @page13 id: ec66583caa (このIDを非表示/違反報告)
はる@ - この小説本当に好きです。更新頑張ってください!! (2022年2月13日 14時) (レス) id: 9ef9394a65 (このIDを非表示/違反報告)
邪月 - 鍋好きさん» ごめんなさい返信遅れました💦ですよね!!ヒロくんばりくそ可愛いですよね!?(限界オタク)更新頑張ります!! (2021年12月21日 10時) (レス) id: f178ceaa14 (このIDを非表示/違反報告)
鍋好き - 景光くんの言い間違えちゃうところ、すごく可愛いです!警察学校編の景光くん可愛いのも分かります!更新頑張ってください! (2021年12月7日 13時) (レス) @page7 id: 94c1d6b8a9 (このIDを非表示/違反報告)
邪月 - ヨウカンさん» ありがとうございます!夢主ちゃんとヒロくんの恋模様をこれからも見守っていただけると幸いです☺️ (2021年12月5日 21時) (レス) @page5 id: 73db0d2fec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ