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「おねえちゃ〜〜ん！！」
服部と川から戻ってきて早々、ビルに向かって泣きながら叫んでいる歩美を見て血の気が引いた。見渡せば、いつも歩美といるあの人の姿はなかった。
「どうした！？Aさんは！？」
「こ、コナンくん…！Aさん、まだ、中にいるみたいで…！」
「中って…何処や？！」
「あそこだよ！」
元太の指差した先は、地上から遥か遠く、20階はあるであろう場所の窓だった。力なく窓辺に倒れかかっているAの姿に、ヒュッと喉が鳴った。
「どうしよう、あたしのせいだ！お姉ちゃんのこと、待ってればよかったんだぁ！」
歩美の言葉に、歩美との先ほどのやりとりがフラッシュバックする。
『Aさんは？』
『お姉ちゃん、トイレ終わったら追いかけるって！』
『そうか。…まあ大丈夫か』
「ックソ、！」
「おい工藤！」
今なら水に濡れている、ビルの倒壊は進んでいるが俺のこの小さい身体なら。
「君ら！危ないから下がってなさい！」
「離せ！Aさんがっまだ中に人が！」
「今救助に向かっとるところや！」
「ええから、離せ言うとるやろが！」
ビルに入ろうとすると、救急隊の人に取り押さえられてしまった。
ビルの上を見ると、救助の人が上から彼女を連れて降りてくるのが見えた。ホッとしたのも束の間、青白い顔でぐったりとした彼女の姿に目を疑った。
「お、おねえちゃ…」
「酸素投与開始します！」
「熱傷確認！」
「搬送準備できてます！」
ストレッチャーに乗せられ、Aさんの青白い顔に酸素マスクがつけられる。歩美がぽろぽろと泣きながらその様子をただ呆然と見ているのが見えた。
「僕も乗せて！」
「君、さっきの…」
ガシャン、とストレッチャーが車内に固定される。救急隊の人が俺を見て、少し悩む素振りを見せた。頼む、乗せてくれ。
時を同じくして、運転席の人がバッと後ろを振り向き大きな声をあげる。
「今なら受け入れ可です！」
「よし、行くぞ！ごめんね坊や時間がないんだ！」
「ちょっと、待って！」
必死の抗議もむなしく、バタン！とドアは閉められ、救急車はサイレンを響かせながら発車してしまった。
「…クソッ！」
何が、絶対守るからだ。こんな炎上したビルに一人残しておいて。ついこの間まで集中治療室にいたあの人を、また病院送りにするのか、俺は。
ぐっと握った掌に、血が滲んだ。
「……病院、行こか」
服部の言葉に、俺は「ああ」と言うしかなかった。
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よる - 今まで読んだ夢小説の中で1番大好きです!!!ゆっくりでいいので頑張ってください!!!ずっと待ってます!!! (4月21日 20時) (
レス) @page10 id: c56c205682 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大大大大大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (4月12日 22時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
日サロ - ほんまに好きです最新まってます (1月3日 2時) (レス) @page10 id: fa8371b6ca (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - おねぇちゃん😭 (1月1日 3時) (レス) @page10 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 続きが楽しみですｯｯ (9月28日 1時) (レス) @page10 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めんたい先輩 | 作成日時：2019年9月10日 23時
