短・中 編１

志摩のライバルはおまわりワンワン 1 ページ19

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―都内某所



「ご苦労様です」



志「4機捜の志摩です、これより初動捜査を開始します」



「よろしくお願いします」







森の中を散歩中の通行人から、大量の血だまりがあるとの入電があり
近くに居た404が現場へ急行した








伊「結構な血の量だな」



志「近くに遺体があるかもしれない」



伊「こんな森の中見つけんの大変だなぁ･･･


あ、警察犬ならすぐ見つけられんじゃね？」




志「･･････そうだな」





伊吹の言葉に一瞬眉をひそめた志摩は

直後に聞こえた音に大きな溜息をついた









―ｶﾞｻｶﾞｻ

　 ﾊｯﾊｯﾊｯ









伊「おっ、犬だ」




『････あ。、、、ご苦労様です』




2人は背後から近づく足音に振り返ると

犬を連れた小柄な女性が立っていた





伊「きゅるちゃんだ!!」




『････きゅるちゃん？』




伊「4機捜の伊吹で〜す！この子警察犬だよね？」





伊吹はニコニコしながら女性に近づく




鑑識の制服を着た女性の足元には、凛々しい顔のボーダーコリーの姿




『鑑識課の椎名です。この子は相棒の“イチ”。これから周辺の捜索を行います』




伊「俺警察犬の捜索見るの初めてかも〜」




嬉しそうな伊吹の隣で一切口を開く事なく、無意味に手袋をいじっている志摩をじっと見つめるイチ




伊「志摩めっちゃ見られてんじゃん」




志「･････うるさい」




『相変わらず苦手なんだ』




志摩へ突然話しかけた椎名に伊吹はキョトンとして2人を交互に見つめる




伊「相変わらずって何？2人知り合い？」



志「･･･････同期だ」



伊「え！？そうなの？早く言ってよ―！」



『････じゃあ私はこれで。』





そう言ってAは、伊吹に反応する事なく森へと入って行った









――――――――――――――――

―――――――――――

―――――･･･






伊「で。実際どうなのよ」



志「は？」





初動捜査を終えて、分駐所へ戻ってくるなり伊吹はニヤニヤしながら志摩に尋ねる





伊「椎名ちゃんの話！あんな可愛い同期が居て何も無いの？」



志「･････何が言いたい」



伊「だって椎名ちゃんと全然喋んなかったし、何かあったんでしょ？」



志「･････別に」



伊「エ〇カ様かよ!!相変わらず苦手なんだって言われてたじゃん！志摩犬苦手だっけ？」



志「苦手じゃねぇよ」



そう呟いた志摩は書類を持って出て行った





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