短・中 編２

主人公が犬になるお話２ ページ7

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伊「志摩！」


志「呼び出して悪いな」


伊「そりゃあAちゃんの一大事なら駆け付けるよ！」




息切れする事なく、志摩の元へと駆け寄ったのは相棒である伊吹







Aとの電話を切った後、志摩はすぐさま伊吹に電話を掛けていた





――――･･･




「もしも〜し？どったの？」



＜伊吹、Aが大変な事になった。＞



「え、何、どした、事件に巻き込まれた？！」



＜いや、事件では無いし今の所命に係わる事ではないから安心しろ＞



「そうなんだ、、良かった････」



＜とりあえず今からAの所に行くんだがお前も来れるか？＞



「うん！行く！すぐ行く！」






―――――――――――

―――――――――

―――――･･･









伊「で、何があったの」



志「事件っちゃあ事件なんだが、前に俺達が犬になったの覚えてるか？」



伊「当たり前じゃん、あんなん忘れようが無いって」






合流してすぐ、Aの家へ向かう2人の会話は客観的に見ると意味不明すぎたが、当事者である2人は至って真剣でとても大変だった記憶が蘇っていた






志「恐らくAも同じ事になっている」



伊「えっ！？Aちゃんが犬に！？？」



志「馬鹿、声がデカイ！！」





ごめん、と慌ててボリュームを下げる伊吹だったが他の人に聞かれたところで誰も本気にしない内容である事には二人共気付いていない






志「さっき電話が掛かってきたんだがずっとキャンキャン騒いでた」


伊「シンプルに飼ってる犬が吠えてただけじゃなくて？」


志「Aは犬を飼ってない。あの時も犬は居なかったろ」


伊「あぁ、そっか･･･」




伊吹は、2人が犬になった時にAの自宅へ上がり込み一夜を共に過ごした時の光景が脳裏をよぎり、確かにその時に犬は自分たち以外居なかったなと部屋の景色を思い起こしたのは一瞬で、すぐに脱衣所での出来事が浮かんでいた





志「おい、余計な事まで思い出すな」



伊「え、何で分かんの。志摩ってエスパー？」



志「顔が思いっきりニヤけてんだよ」



伊「だって〜忘れらんないんだもん･･･」



志「ったく、、、Aに変な事すんなよ」



伊「流石の俺も犬の姿になってるAちゃんには手出さねえよ？」



志「ニヤニヤした顔で言われても1mmも信用出来ないんだが」






そうこうしていると、いつもより早歩きだった2人がAの自宅へと到着した




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