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第6話

 こんな家柄に生まれてしまったから、普通じゃなかなかない出来事も当たり前に起こる。それも嫌だった。だけど逃げられないこともあった。



「じゃ、そこで待ってて」

 老舗の小料理屋の個室で座っている私と、部屋の隅で正座をしているセフン。母に待っててと言われて素直に待っていたら、襖が開いて男の人が入ってくる。


「お待たせしました」
「いえ…」
「キムジュンミョンです」


 弁護士というキムジュンミョンさん。歳は私より少しだけ上だった。色が白くて綺麗な顔立ちの彼は、どこかすこし変わっていて話していて面白かった。

この縁談を持ってこられたとき、これが成立すればキムジュンミョンさんの政界進出を後押しするものだと直感した。それほどまでに我が家は影響力を持っている。
でも彼はそこに興味がなさそうに見えた。それに話が合う。だから気を許した。


「Aさんってお優しい方ですね」
「いえ、ジュンミョンさんこそすごく誠実でお優しい…」
「また、お話ししませんか?」
「はい、もちろんです」


 連絡先を交換して、解散となった。帰宅後すぐに連絡を取り合った。ラインでのやりとりを普段あまり人とすることがないから、ジュンミョンさんとのやりとりというよりも人とラインしていることが楽しくて、ずっとスマホにかじりついていた。


「お嬢様」
「……え?何か言った?」
「もうお休みになる時間です」
「えっあ、ほんと…でもまだ眠くない」
「夜更かしはお肌によくないです」
「うん…でも、もうちょっと」
「寝ましょう」



 ベッドの布団を捲り、私が寝るスペースを開けた。別に今日一日くらいいいじゃない。でもあの鋭い目付きでじぃっと見てくるから、言われた通りベッドに入るとしっかり布団を被せてくれた。


「寝るから、もう大丈夫だよ」
「お休みになられたら、行きます」
「う……え…」
「?何でしょう」
「ううん、わかった。おやすみなさい」


 セフンが私を触っていた日から、何度か寝たふりをしてみた。そしたらほぼ毎日のように私を撫でたり触ったりしていた。だから、セフンにここにいられるのは苦しくなっていた。触られているとき、体のどこかが痛くなってどうしようもないから。

しかもセフンがいなくなるときまで起きていることがない。つまりいつも途中で簡単に眠ってしまっていた。


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設定タグ:レイ , チャニョル , セフン   
作品ジャンル:恋愛
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こむ(プロフ) - ひなさん» 遅くなってスミマセン!コメントありがとうございますー!わーん( ;∀;)嬉しさ爆発です!!続編できるの、時間がかかるかもしれないですが…(*´ω`*)やる気出ました!ありがとうございます! (2018年1月21日 14時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 執事セフンたまんないです!きゅんきゅんがとまりません( ;__;)また続編よみたいです、、! (2018年1月14日 2時) (レス) id: c290ea6bde (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - ジュンミさん» はじめまして!めっちゃ嬉しいお言葉ありがとうございます!!そんな風に思っていただけるなんて感無量です!いつかお答えできるように進展させようと思います、脳内で! (2017年12月17日 23時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)
ジュンミ(プロフ) - はじめまして!すごく好きなお話です!!セフン との話長編で読みたいです!!!!! (2017年12月11日 0時) (レス) id: 02379d08bf (このIDを非表示/違反報告)
こむ(プロフ) - シオンさん» ありがとうございます!そのお言葉をいただけることがもうスーパー嬉しいです!! (2017年12月10日 1時) (レス) id: 8ae68e1cd2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こむ | 作成日時:2017年11月21日 0時

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