【銀魂】空から女の子が降ってきました。21

第八百十四訓 ページ8

近藤さんも居なくなって、トシも居なくなって。リーダーが消えたら統率なんて取れなくなる。



そんな状況下、軽々しく近藤さんを助けに行こうだなんて現れる輩なんて現れず。






『＿＿＿＿っ、ごめん…頭、冷やしてくるよ』






私はその場を去った。











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そしてその日、真選組という組織は瓦解した。












＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






＿＿＿＿＿＿







＿＿＿








『………はぁ』







人気のない路地で、はぁ。と息を吐く。
真選組が瓦解した今、私に行く場所もする事もある筈なくて、かと言ってやりたいことも無かった。






＿＿＿＿真選組が無くなり、数日が経って。






私は行く宛てもなく、あっちにフラフラこっちにフラフラと江戸の中をさまよっていた。屯所の門には黄色い立入禁止のテープが引かれ、入れないようになってる。


だがきっと騒動の噂も聞かないし、真選組の皆はそれぞれがそれぞれの過ごし方で過ごしているのだろう。







＿＿＿＿＿＿一回も会っては、いないけれど。







(あー、つまんないな。人生って。真選組に会うまで私どうやって一人で生きてきたっけ？退屈で退屈で、生きてる意味がわかんないや)






やはり私にとって真選組は、全てだったのだ。人間が自分の居場所に依存するのは当たり前のことだが、私はちとそれが強すぎたかな。


嗚呼、叶う事ならいっそこのまま＿＿＿＿＿＿






『野垂れ死んで、しまいたいな』






あの頃と違って、今の私に死ぬ勇気なんざ無いのだから。胸が痛くて痛くて、仕方ないんだから。


そうしてはぁ、とため息をついた時。










.












＿＿＿「んな事、嘘でも軽々しく言っちゃいけねえや」










『！』






気付いたら隣に誰か立っていて、そしてそいつに私は話しかけられていた。

目を見開いて、ちらりとそちらを見ると＿＿＿＿






「お前さんがそれを言っちゃあ、冗談に聞こえねえ」



『……っ銀時、く……』






優しそうな笑みを浮かべた、銀時君が立っていた。その優しい笑顔と甘い声音に傷付いた心が癒えて泣きそうになってしまう。

人に優しくされるのは、いつまで経っても慣れないな。






銀時「そんな泣きそうな面して…目も赤ェし折角の別嬪が台無しだ。どうした、慰めて抱き締めてやろうか？」



『……っ、いいよそんなの、』






けどそんな優しい馬鹿に、今救われているのは事実だった。










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