【銀魂】空から女の子が降ってきました。21

第八百三十九訓 ページ33

あの後騒動も少し収まってから、ハジちゃんが色々と説明してくれた。






ハジ「この船の…囚人移送船の役人はあちきらが抱き込んだ。皆新政権に一泡吹かせてやるって喜んで協力してくれたよ！ただ＿＿＿＿」



『ただ？』



ハジ「問題は囚人の引き渡しです。黒縄島の囚人は海上にて引き渡しが行われ厳しくチェックされる…書類は偽造したが素性が割れた場合は……」



土方「船ごと乗っ取っちまった方が早ェってワケか」






…………ふぅん。まあ予想はしてたけどさ。


今回の作戦、もちろん色々なところから邪魔を受けるだろう。秘密裏に行っているものの何時バレてもおかしくないのだから。


その分私の頭を働かせる訳さー、色んなケースを予想して作品を用意してる訳だね。






土方「心配いらねェ、既に手筈は整えてある。合図を送り込めば一体に潜む別働隊が動く……真選組と桂一派だ。一瞬で終わる」



『まあ船さえ手に入ればこちらの物でしょ。ていうか迎えの船の奴等さっさと全員殺して乗っ取った方が上手く事が進むと思うんですけど』



土方「っは、悪党みてえな台詞言いやがってよ、今日は随分と脳筋だなァ…お前らしくもねェ。怒ってんのか？」






む、悪党なんて失礼だな。私はいつでもどこでも優しい優しい市民想いのお巡りさんなのに。

交番勤務だったら通りすがりの小学生にお菓子あげるタイプのおねーさんだよ？ていうか怒ってないし別に。私が誰に何に対して怒ってるってんのさ。






『鬼の副長様は脳筋な参謀お嫌いで？』



土方「まさか、どっちだろうと大歓迎だぜ俺は」



『…………あっそぉ』






……最近トシがいい感じに返すようになってきて戸惑ってんだけど。


ツッコミはいつもと変わらないのに返し方が一々甘いって言うか…何なの今回の騒動で大人になったの？そういう雰囲気っぽくするの辞めない？？？






ハジ「！迎えの船でやんす！！」



『！』






するとその時、ハジちゃんが外へと指を指した。そちらの方に目を凝らせばうっすらと船の様な黒い影が段々と近付いて来ているのが見える。


…あれか、迎えの船。一応囚人服に着替えとこっかな。ぶっ殺した方が早いと思うけど。





(…大丈夫だよね。完全に今回は秘密裏に行ったもの……喜々が気づくわけもない。銀時君がぶん殴ったし…あぁでもだからこそ天導衆に嗅ぎつけられてたら厄介だな)





＿＿ふわりと、どこからか血の香りがした気がした。










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