【銀魂】空から女の子が降ってきました。21

第八百三十七訓 ページ31

夕日が照らす、斜陽色の港。


そこに立つ私達真選組の向かいには……総悟達が手を組む様な流れとなっていた攘夷志士……穏健派、桂君一派の攘夷志士がいた。


エリザベスを先頭に、こちらを真っ直ぐ見すえている。こちらはトシを先頭に見つめ返す。






"どうやら覚悟を決めたらしいな"






＿＿＿＿＿＿覚悟。覚悟、か。






土方「……何のだ。攘夷志士(てめェら)と、斬り合う覚悟か？真選組と攘夷志士が本当に手を組めるとでも？お互い今迄の遺恨を忘れるなんざ出来る訳もねェ」






ぴりりと辺りに鋭く冷たい空気が広がる。
スラリ、とエリザベスとトシが刀を抜いて更にそれが深まった。






土方「お前達が攘夷志士である限り…俺達が真選組である限り…俺達は戦う運命だ。つまり＿＿＿＿」










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＿＿＿＿＿＿＿＿＿ガキィンッ、！！！












二人が……刃を勢いよく合わせる。その音は反響し、その勢いは風圧となって周りに散った。



＿＿＿＿金打だ。刀に生き刀に死する武士の、誓い。









土方「この共同作戦が、俺達の最後の戦いだ」








(＿＿＿例え近藤さんを奪還してこの戦を生き残ったとしても、真選組はこの世から消える事となる。

そしてエリザベス達もその私たちと組むのだから国だけじゃない、元仲間である攘夷志士さえも敵に回す事となる…でも私達は最後まで刀を振るう道を選んだ)





もし、もしも。その道を進んで行った先で、新時代とやらの中で真選組でも攘夷志士でもなくなった馬鹿と出会うことができたのならば。








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「今度は剣ではなく…盃でも酌み交わそう」










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スラリ、と。




今度はその場にいる全員が刀を抜いて、一種の誓いのように空高く刃を向ける。戻れないのは百も承知。死ぬ覚悟をしなきゃいけないのは千も承知。




でも他でもない、私達が＿＿＿＿＿









土方「俺達の大将と一緒に」










この道を、選んだのだから。





私達は刀に生き刀に死する侍だ。その道に何が転がろうと何が立ちはだかろうと、寄り道なんてしてやるものか。













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