【銀魂】空から女の子が降ってきました。21

第八百十八訓 ページ12

気まずい状況下、何とかゆっくりとトシの方を振り向いた。






『え、と……トシ、私…真選組の事を想って色々動いてたけどやっぱり空回りしちゃったりして、この前なんて皆の前で叫んじゃって、その……』






こんなだらだらと声を重ねて、懺悔みたいな事までして許されるだなんて思ってない。

それに、私が真選組を護れなかった事も……将ちゃんを護れなかった事も全部全部、変わらない。でも気まずいし、何かを言わざるを得なくて。






土方「A、こっち見ろ」



『あ、は、はい……っ』






すると、急にトシが近づいてくる気配がして。顔を上げろと言われて。気まずさを感じている手前……驚きながらも断れる、訳もなくて。


ゆっくり顔をあげれば…









＿＿＿＿＿＿ぎゅうっ、









『っえ、』






暖かく暖かく、抱き締められた。ふわりとした煙草の匂いと逞しい胸板が私を優しく包む。なんだか今日は、抱きしめられてばかりだ。






『……ぁ…トシ？』



土方「……悪ぃな。だが姿を見られて、安心した。暫くこのままで居させてくれ」



『っは、はいぃ……』






なんだか照れくさかった。だってこんな人前だし、いつもなら『トシセクハラだよ！馬鹿なの？！』って突き飛ばすけど、今の状況じゃそんな事出来ない。


……あーもうなんか小銭形さんもハジちゃんも生暖かい目で見つめてきてるんですけど！？辞めてよ何も微笑ましくないよ！！






『……えっと、トシ？まだ？』



土方「あ"ァ？」



『え"っ！？ごごごめんなさいっ』






えっ怖！！いや怖！謝っちゃったよ！！謝っちゃったんだけど！？いやだってまだ？って聞いて離れようとしただけで血走った目で見られるんだよ？？


いやでも普通謝るか私！？いつもならもっとこう…、！


なんか真選組がこんな状況だからか分からないけど私もちょっとおかしくなってる気がするぅ……！！





(な、何なんだろ、なんか真選組の皆には腰が低くなっちゃうのかも！？)





いやそれもあるけどそういう事じゃなくて！！トシどうした！？くっついて離れないんですけど！！真選組がアレだしメンタルブレイクは分かるけどさ！






『あ、あのっトシ、離れてくれないかいそろそろ……周りのキャバ嬢のお嬢様方もなんだかきゃあきゃあしてるし照れるんだけどな……？』



土方「別にいいだろ」



『いや良くないから言ってんの！！！！』










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