8（ひゅうがside） ページ47
ひゅうが「……ゆうた」
Aがゆうたから隠れようとしたから立ち上がってAの手を握った
「…」
ゆうた「…」
ひゅうが「ごめん、ゆうた」
ゆうた「…」
ひゅうが「俺、Aが好きだから」
ゆうた「…」
ひゅうが「だから、ゆうたの気持ちには応えられない」
ゆうた「……そっか」
そう悲しそうに笑った
ゆうた「……もし、」
ひゅうが「…」
ゆうた「もしあの時、OKしてたら、なんか変わったのかな…」
ひゅうが「…」
繋いだ手がキュッと握られた
ひゅうが「……それでも、」
ゆうた「…」
ひゅうが「Aと出会って、Aを好きになったと思う」
「…」
ゆうた「そっか」
ゆうたの視線がAに向いた
ゆうた「Aさん」
「…」
ゆうた「いろいろひどいこと言ってごめんね」
「…いえ」
ゆうた「じゃあな、ひゅうが」
ひゅうが「うん」
ゆうたは俺らに背を向けて歩いて行った
ひゅうが「さてと、帰るか」
そう言って歩き出すとクイっと手を引かれた
ひゅうが「…？」
「…………ぃ…」
ひゅうが「ん？」
「帰りたく、ない…」
ひゅうが「…」
手が離されてAの腕が首に巻き付いて、唇に柔らかいものが触れた
ひゅうが「…」
そのまま抱きつかれる
なんだ、この生き物は…
可愛すぎんだろ…
ひゅうが「A…」
「ひゅーちゃん、大好き…」
抱きしめ返して『俺も、大好きだよ』と答えた
体を離して目を見つめるとポンっとAの顔が赤くなった
ひゅうが「え？」
「…かっこいぃ…」
と両手で顔を覆った
「雄のひゅーちゃん、ツボ」
ひゅうが「だから、私はいつでも雄だってば」
Aの腰を引き寄せた
ひゅうが「今日は寝かさないわよ？」
「えぇ、やだー」
そう言うAの顔は嬉しそうだった
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作者名：明希
| 作成日時：2022年3月20日 18時
