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『A』と声が聞こえて振り返った
「…ゆうた」
ゆうた「焦った、またどっかに行ったかと思った」
そう言いながら私の隣に座った
ゆうた「店主に聞いた、ここにいるだろうって」
「こっちに来てから、ずっとお参りしてたの」
ゆうた「…」
「ゆうたが幸せになりますようにって」
ゆうた「…」
「おめでとう、300万人」
ゆうた「ありがとう」
私の方を向いて手を差し出した
ゆうた「迎えに来たよ」
そう言って広げたゆうたの手の中にはネックレスがあった
ゆうた「この先、何があっても、全部俺のせいだから」
「…」
ゆうた「ファンにバレて、コムドットに何かあっても、それはAのせいじゃなくて、俺のせいだから」
「…」
ゆうた「ただ、俺のそばにいてほしい」
「…」
ゆうた「ずっと、そばにいてほしい」
「…うん」
頷くと嬉しそうに微笑んだ
神社を後にし、ゆうたと2人で歩いていると『お、来た来た！』と見覚えのある顔が手を振ってる
ゆうた「…は？」
「一緒に来たの？」
ゆうた「いや、1人で来たけど…」
『なんで居んだよ』とゆうたがやまとくんに声をかける
やまと「だってさ、どうやって帰んの？」
ゆうた「どうやってって…」
やまと「まさか、公共交通機関で帰るつもり？」
『自分の人気舐めすぎてるわ』と呆れ顔で言った
やまと「Aちゃん、乗って？」
そう言って私の肩を触るとすぐにゆうたがやまとくんの手を離す
ゆうた「触んな」
やまと「独占欲〜」
ゆうた「うるさい」
車に乗るとみんな乗っていて、出発した
ゆうた「オフじゃねーのかよ、なんで全員居んだよ」
やまと「いやぁ、このまま旅行行こうかと思って」
ゆうた「は？」
ひゅうが「俺は止めたんだよ？ゆうたも久しぶりだからイチャイチャしたいだろうし」
やまと「させるか」
ゆうた「いや、させろ」
ゆうま「ゆうたなら俺らの前でもやりかねないですね」
やまと「お？それなら見るぞ？」
ゆうた「見んな、アホか」
みんなの会話に苦笑いしてると斜め後ろから視線を感じた
「…なに？」
振り返るとあむぎりくんが私を見ていた
あむぎり「雰囲気明るくなったなって思って」
「…」
あむぎり「なんか、色々吹っ切れた感じ」
「…うん、吹っ切れたかも」
『よかった』と笑顔で言われた
それからゆうたの家に一緒に住み始め、やまとくんに誘われてブラック企業に入社したのは、また別のお話
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作者名：明希
| 作成日時：2022年3月20日 18時
