ねがてぃぶがよんじゅう ページ41
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side 沖田
急に顔を青くしたと思えば、朝霧は逃げるような勢いで部屋から出ていってしまった。
主のいない部屋に1人残された俺。
彼女を呆然と見送った後、再び赤黒い傷口に視線を落とした。
……別に、こんぐらい慣れてんだけどなあ。
心配性すぎやしないか…と思ったが、確かに、朝霧がこんな傷つけて帰ってきたら俺だってあーなっちまう。
まあ…朝霧にとっての俺が何なのか、イマイチわかんねえけどな。
近藤さんや不服だが土方さんと同じような立場なんだろう。
「………気に食わねえ」
彼女の無機質な部屋に、自分でも思ったより低い声がぽつりと落ちた。
ぎゅっと拳を握りしめると血がぽたぽたと伝ってきたから、慌てて立ち上がり洗いに行く。
………つめてー、しかも痛え。
どばどばと蛇口から溢れ出す冷水に、つい顔を顰めた。
ったく…あの猫、次会ったらただじゃおかねェ……。
……どうせなら土方暗殺計画に参加してほしいぐれーだ。
血を洗い流すと、ぐちゃぐちゃではないがまた別の痛々しさがある。くっきり残った傷跡は見ているとゾッとした。
……前チャイナに折られた足に比べりゃマシか。
自己完結し、テキトーに持っていた布で水気を拭き取った。
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ヤマダ電機(プロフ) - 城崎 茉孤さん» 恐縮です…嬉しいお言葉ありがとうございます…!励みになります😭 (1月6日 22時) (レス) id: 7a7cca59ad (このIDを非表示/違反報告)
城崎 茉孤(プロフ) - 好きです…、文字書きとしてはクソみたいな感想投稿しちゃって申し訳ないんですけど、超好きです…。 (1月6日 12時) (レス) @page50 id: 8e9637cb28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヤマダ電機 | 作成日時:2023年12月10日 21時