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14.虎と無効化能力様。 ページ14

息を止め美しい白虎を睨む詞葉。
太宰は探偵社員としての職務を全うすべく、果敢にも虎と対峙しているように見えた。


「あれ…詞葉ちゃん」


逃げたのか、と判断力の速さに太宰は感心した。襲われたら命は無いだろうからね。と虎に向き直る。そこに虎が勢いよく飛び掛かった。太宰はそれをひらりとかわした。


「うへぇ…こりゃ凄い力だ。人の首くらい簡単に圧し折れる」


直進に突っ込んで来た虎は木箱を諸とも破壊する。破裂音の様な大きさの猛烈な音と爆風の様な風が舞う。間髪入れずに飛びかかる。
太宰が避けた先は壁____。


「おっと」


虎が軽やかに飛び上がる。全てが遅く見えた。死ぬ瞬間なのかと、思えば震える。


「獣に喰い殺される最後というのも中々悪くはないが…


「彼奴……死ぬ?」


ふと伸ばした太宰の手の指先が虎に触れる。動きが止まった。


「君では私を殺せない。

私の能力は___
あらゆる他の能力を触れただけで無効化する」


一瞬にして虎が少年に戻る。一瞬の出来事で、全てが夢に思えた位だ。詞葉はほっとしたように肩を落とす。命拾いするときは本当に緊張する。

気を失い太宰の方へと倒れ混んでしまった敦を、太宰は神妙な顔で見詰め、それから無慈悲にも「男と抱き合う趣味はない」と地面に放ってしまった。



「さて……………隠れていたのはとても良い判断力だけど、私が敦君にアピールしてなかったら君が喰われていたよ。」


「あ……。本当?すみません。」


奇跡的に被害者にならなかった詞葉は申し訳なさそうにゆっくりと木箱の影から出てきた。其を見て太宰は笑う。


「まぁ………異能力も知らない箱入ちゃんなら仕方無いよね。」


「そんな言……


「おい太宰!」


後は中島さんの回収だけで済みそうだ。
回収をどうするかなのだが。
また、頭を抱えた。

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なしりんご(プロフ) - こころさん» ありがとうございます!!少し遅くなりそうですが、主人公が探偵社入社と同時に、番外作ろうと思いますので、亀更新ですが暖かい目で見て頂けると有りがたいです! (2023年2月5日 23時) (レス) @page11 id: 70d5ff20c0 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 英検お疲れ様です!更新お疲れ様&待ってます! (2023年2月4日 18時) (レス) @page11 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - ありがとう御座います…! (2022年12月30日 15時) (レス) @page9 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
なしりんご(プロフ) - こころさん» コメントありがとうございます!とても励みになります。そうですね、アベルやカインなど、人型のオブジェクトはどうしても原作に寄せれないのでちょくちょくこっちで匂わせて、番外編など作ろうと思っております!お待ちください! (2022年12月29日 22時) (レス) id: 70d5ff20c0 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 初コメ失礼します!更新待ってます!因みにカインとアベルって出せますか…? (2022年12月29日 8時) (レス) @page5 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なしりんご | 作成日時:2022年12月28日 11時

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