猟犬 ６人目。

唐突。 ページ7

.


船５台の確認(チェック)も終わり、自分の部屋へ戻った。








.

部屋には１００冊以上はあるであろう本や資料がズラリと置いてある。





条野さんには片付けろと何度も云われているが、聞く気はない。







本の山を漁り、弾丸の入っている箱を探していると、ある物が目に入った。






３人の子供が写っている写真だ。






確か、私の父に撮ってもらったんだっけ。





オレンジ色の髪をした少年、





美しい黒髪をした少女、





赤茶色の髪をしている私。








懐かしくなる。









この仕事に就いていなければ、こんなに傷付く事はなかったのだろうか。




.









ついこんな事を考えてしまう、




.









上手く空気を吸えない咽喉に、無理矢理酸素を流し込んだ。








.









コンコン、とノックをする音に応えると、条野さんが入ってきた。









条野「.........時間です。早く行きましょう。
あと、本当に部屋片付けて下さいよ？
毎回床に置いてある本の位置が変わるので、貴方の部屋に入るのちょっと怖いんですよ。」


.






そうか、条野さん盲目だから偶にしか私の部屋に入らないんだ。



.







A「はは、もう崩しちゃってもいいですよ。私もじゃんじゃん崩してますし。」





.







条野「はぁ............」

猟犬。→←唐突。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す