参拾参話 ページ41
A視点
私が結構慌てているの見て、夢野君はやだなぁ、と云う。
Q「葉暮さんっ、僕も其れ位判ってるよ!でも、約束だからね?」
そうこてんと首を傾げて云う夢野君を少し訝しむが、(多分だけど)含みが無くて、純粋にそう思っている様に見えたので、私は承諾する事にした。
A「ええ、約束。一つだけよ?」
私がそう云って頷くと、夢野君は嬉しそうに『やったぁ!』と云った。
………まぁ、少し位我儘を聞いてあげても良いか。
純粋な笑顔を見て気が抜けたので、私は軽く溜息を付く。
そして、手のかかる子供を持ったお母さんはこんな感じなんでしょうね………とくだらない事を考える。
また本来の事から脱線した事を考えていると、夢野君が口を開く。
Q「もー、ぼやーってしないで他の事話してよ!」
そうして私は思考の海から現実世界に引き戻される。
そして、夢野君にせがまれて、私達はまた話を始める。
A「じゃあ、今度は………そうね、中原幹部の胸の上の辺りに付けてる革の奴………あ、チョーカーじゃ無いわよ?
クロスされてる奴ね。タイって云うと思うのだけれど。知ってるかしら?
この話は、そのタイを金具を除いて昆布にした時の話なのだけれど_____」
其の後?勿論鬼遊戯の末に捕まって説教食らったわよ。もうやらないわ。多分、きっと、絶対。
と、そんな感じに色々な事を思い出して話しながら、夢野君と暫く談笑して時間が過ぎる。
お昼休みが終わる頃に、私は夢野君と別れて座敷牢から出る。
そして医務室に戻ってきて、自分の事務椅子に座る。
背凭れに体を預けると、ギィ、と器具が軋む音がする。
僅かに開けられた窓から漏れる風が私の頬を撫で、私は口元を緩ませる。
………一寸寝ようかと思ったけれど、夜に寝れなくなったら大変だわ。
ちゃんと起きてましょう。
因みに、其の後職務を全うしてから帰ると、郵便受けに私の盗撮写真が入っていたわ。
手紙も一緒に添えられていて、私は何故こんな事をするのかしらと首を傾げる。
近所の子の悪戯にしてはクオリティが高いし、視線も気配も感じなければ姿も見えなかった。
もしかして、異能?
そうだとしたら、確かに合点もいくわ。
………けれど、なんにしたって私を狙うのかしら………
私の異能目当て?ならどうしてこんな回りくどい方法を………
首を傾げつつも、とりあえず写真を見ていく。
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豆腐教信者(プロフ) - ありとあらゆる誉め言葉で褒めて貰えた!嬉しい!(語彙力は死んだ) (2018年5月20日 7時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
蘭香 - 面白い素敵萌える燃えちゃう(語彙力?そんなもの…そもそも語彙力って…なに?美味しいの?そもそもなんで人は語彙力を((( (2018年5月20日 5時) (レス) id: 4a14a6da47 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(プロフ) - 有難う御座います!こんな駄作にそんな…………寧ろ此方が分けて欲しい位ですよ! (2018年5月5日 21時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
如月 蒼華(プロフ) - すごい面白いですね!!羨ましいです...。面白さを分けて欲しいぐらいです... (2018年5月5日 21時) (レス) id: 52f62fc4d8 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐教信者(プロフ) - メンタル弱い系人間さん» ありがとうございまァァァァす!!_○/|_ (スライディング土下座) (2018年4月13日 23時) (レス) id: 787e58ff6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:豆腐教信者 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年2月1日 22時