やくそく ページ8
日も傾いてきてお開きとなり、片づけを手伝う。子供たちもお手伝する中、渉は俺の片足に抱きつきコアラになって離れない。
「ほーら、わた。離れて。ちゃい、お片づけできないよ。わたもみんなとお片づけしておいで？」
促してもグズグズして顔を俺の足に押し付けて
「わた、ちゃいといっしょいる…」と呟いた。
さっきの冗談、気にしてるのか。
足から抱き上げて顔を見合せば、眉間に皺を寄せ口を引き結び真剣な顔をしているので、おでこ同士をこつんとぶつけてやった。
「渉はどこにもやらないよ。ずっとちゃいと一緒だから安心しな」
「ほんと？」
「ほんと。約束する」
「うん、やくしょくね」
渉が小さな小指を差し出すので自分の小指を絡めてゆびきりをしてから、手伝ってくるようにと降ろしてやれば、俺のほうを振り向きながら他の子供たちのところに歩いていった。
家族と離れ離れになるって、渉にとってはトラウマだ。
母親との死別は赤ちゃんで記憶には残ってなくても深層心理に刷り込まれてるだろうし、俺に引き取らとられてからも一度、引き離されそうになったことがあるし…。
冗談でも良くなかったなと反省しながら片づけをしていると、俺たちの様子を心配してくれたタマちゃんママに「さっきは変な冗談、言ってしまったみたいてごめんなさいね」と声をかけられた。
「あ、いえ、全然！俺の親ばかのせいで、甘えたに育っちゃって」
「え？わたくん、すごくしっかりしてるわよ〜。うちの子達なんて…」
しばらく育児話に花を咲かせながら片づけを終わらすとタマちゃんママが
「困ったことがあったら声かけてね？これでも親としてはだいぶ先輩だから」
俺に笑いかけながらおっしゃってくれた。そして、友達の輪から俺の元に戻ってきた渉の頭をふんわりと撫でてくれ、紹介と言えば割引が利くからと病理保育の三つ折のパンフレットまでくれた。
ありがたいな。子供がいることで、他人のあったかさに触れることがけっこうある。
しみじみとした気分でいると「見−ちゃった♪見−ちゃった♪先生に言ってやろ〜♪」と歌いながら二階堂先生が背後から近づいてくる。
「ふっじがやさんっ。不倫はダメですよぉ」
ニマニマとわざとらしく耳打ちしてくる二階堂先生をスルーすれば
「からかいがいがないなぁ」とタメ息をつかれた。最近、絶対この人、俺のことおもちゃにしてる節がある。
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coguma(プロフ) - 豆さん» はじめまして！待っててもらえて光栄です(^^)手前味噌ですが2人には私も悶えてます。また悶えてもらえるように頑んばります！ (2018年1月26日 0時) (
レス) id: bbde69f82a (このIDを非表示/違反報告)
coguma(プロフ) - みなみさん» 毎度ご贔屓に預かりありがとうございます！ほんとにいつもいつもすぐご覧いただいて…ありがとうございます！ちびわた可愛がってもらって(^^)また書きますねー (2018年1月26日 0時) (レス) id: bbde69f82a (このIDを非表示/違反報告)
豆(プロフ) - はじめまして！新作！！待ってました！！ちびわたもちゃいも可愛くて悶えます！！ (2018年1月11日 8時) (レス) id: cd225129db (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - わーい、新作！あい変わらずわたちゃん可愛い(*^^*) (2018年1月10日 19時) (レス) id: da0698ca24 (このIDを非表示/違反報告)
coguma(プロフ) - みなみさん» 毎度ご贔屓に預かりありがとうございます！すごいタイミング！読み返してもらえるのは作者冥利に尽きます。アラばかりですがまたお越しくださいませ (2017年5月16日 0時) (レス) id: bbde69f82a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：coguma | 作成日時：2016年6月25日 23時
