ちびわたとちゃいパパ〜ふたりはなかよし〜

こんびに ページ13

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家から駅とは反対方向に徒歩5分いくと、広めのコンビニがある。駅前の忙しないコンビニと違って、いつもあんまり人がいない家族経営ののほほんとしたコンビニだ。
近所の〇〇さんの野菜とか手書きのポップつけて売ってるほどの地域密着型。
駅と逆方向なため滅多に行かないそのコンビニに、もう21時を回ったけど事情があって渉と来店した。


「わた？おかし決まった？」
「ん！こぇ！」
チョッコるんとパクビと…梅こんぶ？？チョイス渋すぎない？笑

「わた、これすっぱいすっぱいだけど、大丈夫？」赤い昔ながらのパッケージを受け取りながら確認する。
「ん！だいじょぶ、わたくん、こぇしゅき！」
「えぇ〜？わたくん、食べたことあるんですか〜？？」
怪しんでからかうように尋ねると、自信満々にコクリと頷いてから
「おいちー、よ？」
と、最近お得意のグーの手をホッペにくっつけて小首傾げポーズ。
おい、かわいいな。そんなんされたら買ってやるしかない。

採点用の赤ペンやお茶のペットボトルも一緒に会計に持っていくと、渉がレジカウンターのふちをつかんでぴょこぴょこと飛び跳ねながら、
「こぇね！わたくんのね！えんしょくのね！おかしよ！」
ニコニコと会計中の初めて会うコンビニのおばちゃんに話しかけている。

渉は人見知りな俺と違って本当に人懐っこい。誘拐が心配なレベル。知らない人ともすぐ打ち解けてかわいがってもらえる。天性の人たらし。特に年配の方からの人気は絶大だ。

おばちゃんも「あら、いいわね〜。楽しみね〜。」とニコニコと返してくれる。
「ちゃいもね！あしたね！いっちょにね！いくんだよぉ〜！」
いいでしょ〜と得意げに話す渉を見て、レジ横で作業してたコンビニの店長(おそらくレジのおばちゃんのだんなさん)が「ふふ、おまけね！明日、二人で食べな。」とレジ前のパクパクポテチ(小)と七色の飴を袋に２つ入れてくれた。
さすが渉、人たらし。

「あやと〜！ばぁばぁーい！！」お礼を言い(俺は会釈するだけだけど…)ながらコンビニを出て、手をつないで家に戻る。
「ごめんね、わた。遠足のお菓子のこと忘れてて。夜遅いからすぐ明日の準備して寝ような。」
「うん！えんしょくのじゅんびしゅる！」

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