獅子と姫君【ツイステ】 (ページ18)

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沈黙ページ18

「明日からはホリデーだ！」

最後の授業の鐘が鳴り、生徒たちが一斉に騒ぎ出す

羨ましいわ

ここにいるみんな帰る場所があって迎えてくれる家族がいるものね

「Aチャン、本当に国に帰らなくていいの？」

『えぇ。ホリデーはこの学園でユウちゃんたちとゆっくり過ごすことにするわ』

「そっか。お土産にりんごがっぱ持ってぐるね」

『方言、可愛いわね』

驚いた顔で口元を押さえるエペル

愛しすぎて弟にほしいくらいね。同じ寮のヴィルさんが羨ましい

『今日もレオナの所へ行ってくるわ。また明日』

エペルに別れを告げて植物園へ向かう

そういえばレオナも国へ帰るのよね

少しだけ寂しくなるわ。…なんて

『明日からはホリデーね。みんな浮かれてるわ』

「俺は帰りたくなんてないけどな」

ならここに居て

咄嗟に思った言葉を静かに飲み込む

「元気になったか」

『レオナと一緒に寝たあの日から、すっかり眠れるようになったわ』

どうしてこういう時に限って黙るのかしら

私が恥ずかしくなるじゃない

「………今日くらい俺の寮で一緒に寝るか」

沈黙を破ったレオナの言葉は、私の想像を遥かに超えたものだった