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倉「そういえば信ちゃんって足速い?」
雛「え?うん、中学時代は6秒台前半とかやったで」
丸「じゃあ最悪大倉おいていかなあかんな」
マルは笑ってるけどマジで最悪の場合は信ちゃんに走って逃げてもらわなあかんわ
今どんなもんなんかは知らんけど体型的にも見た目的にも体力が落ちてる感じはせえへん
倉「まぁでも何人か忍ばせてるのんの中に信ちゃんくらい速い人もおるやろ」
雛「忍ばせてる?」
倉「まさか向こうも条件鵜呑みにしてほんまに2人だけで来るわけないし、10人くらいは料亭付近には来てるんちゃう?」
雛「すごいなぁ、映画みたいやん」
丸「ちなみに僕のメガネ防弾やねん」
倉「嘘つけ」
ほんまに驚いた顔をしてた信ちゃんが俺とマルの顔を交互に見る
丸「伊達メガネでしたぁ、信ちゃん騙されやすいなぁ〜」
笑ってるマルを勢いよくしばく信ちゃん
そんなこんなで細い道を20分ほど運転してるとようやく目的地に着いた
約束の10分前や
近くの駐車場に停めて3人で料亭までは少しだけ歩く
雛「なんか緊張してきたんやけど…」
ジャケットを羽織って服装を気にしてる信ちゃん
丸「大丈夫、信ちゃんはご飯食べるだけでいいから」
倉「それも緊張するやろ、料亭とか行ったことある?」
雛「ないよそりゃあ、マナーとかも基本しか分からへんし」
丸「そりゃそうかぁ」
京都らしい茶色などで統一された低い建物が並ぶ中、一際豪華な屋敷に続く門をくぐる
石砂利に置かれた石畳の上を歩いてようやく店の入り口に着くと、着物を着た店員さんに一番奥の個室に案内された
丸「まだ来てないみたいやね」
誰もいない畳の部屋に5つの座布団が敷かれてて、奥からマル、信ちゃん、俺と並んだ
強張った信ちゃんが部屋を見渡しながらモジモジしてる
倉「もっとせっかく美味しいご飯やし楽しんだらええよ、さっきあんなこと言ってたけど多分ドンパチにはならんから楽にしとき」
雛「多分ってつくとこが不安やねんけどな…」
静かに襖が開いて横山と渋谷が入ってくる
5人が席に座ると先付と呼ばれる、フレンチで言うと前菜のようなものが運ばれてきた
誰も一言も発しないまま、配膳が終わって店員さんが個室から出て行くと口を開いたのは横山さんやった
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作者名:コーヒー豆 | 作成日時:2018年4月11日 17時