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車を走らせること数十分。
目的地に着いて車を停めると二宮さんが先に車を降りた。そのまま助手席側に回ってドアをゆっくりと開けてくれる。
「さあ、どうぞ」
畏まって恭しく手を差し出してくれるのが妙にサマになっていて、わたしは思わず見惚れてしまった。
「……ノッてくれるか、笑ってくれるか、どっちかしてくんない？」
今度はふくれっ面になった店主さん。
それが妙に可愛くって、私はニヤけるのを押さえながら手を取った。
立派な校門の奥には四階建ての校舎がそびえ立ってる。目の前の銘板には「山風学園」と大きく記されている。部活動をしているのか中からは元気な生徒たちの声が聞こえてきて、思わず自分の学生時代を思い出した。
「ここがそうなんですね」
「そ、中高一貫の男子校。山風学園。俺たちの母校」
そう言って二宮さんは懐かしむように校舎を見つめた。
「でもホントにここで良かったの？」
「はい、ここが良かったんです」
頷く私を見て二宮さんが不思議そうに首をかしげた。どこに行きたいか考えて、ふと二宮さんや他の4人が青春時代を過ごした場所を見たいと思った。なんでかは上手く理由を言えないけど。
「二宮さんこそ、ここで良かったですか？」
「俺は別に。久しぶりに母校に来てみるのも悪くないかと思ったし」
そう言ってなんてことはないように話す二宮さんを見て、松本さんの言ってた付き合いが良いって言葉を思い出してくすっと笑う。
「ま、折角ここまで来てこのまま帰るってのはなんだから。入りますか？」
「えっ！？でも大丈夫ですか？」
最近の学校は物騒な事件も多いから、部外者の出入りは厳しいって聞いたことがある。いくら卒業生でも勝手に入ったらいけないんじゃないかと戸惑ってると、スーツ姿の男性が校門から出て来るのが見えた。
「遅かったなあ二宮」
「ごめんね、センセ」
「でも久しぶりやな？この間の同窓会以来だから、三年ぶりか？相変わらず変らんなあ、お前は」
「ふふっ。ありがとうございます。センセは……老けたね？」
「やかましいわ！」
男性と二宮さんは楽しそうに話してる。会話の内容からだと、スーツ姿の男性は教師で、二宮さんは元教え子って所かな？男性が私に気づくと、にこっと笑いかけてくれた。
柔和な顔立ちのいかにも良い先生って雰囲気。
「俺の高校の時の担任、城島先生」
「どうも」
そう言って城島先生は右手を差し出してくれた。
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よっしー - 2度目です。何回読んでもいいですね(*^.^*)本当に更新待ってまーす＼(^o^)／ (2018年4月29日 11時) (
レス) id: a1ac4d5582 (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - こんにちは☆これからも更新楽しみにしてます(*^^*) (2017年9月25日 13時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
東(プロフ) - よっしーさん» コメントありがとうございます！ちょっといま更新が滞っていてすみません…！でも続きが読みたいのお言葉が嬉しくて頑張れそうです。もう少しお待ちください(*^_^*) (2017年7月11日 22時) (レス) id: 9502643afc (このIDを非表示/違反報告)
よっしー - とっても続きが楽しみです(^o^)更新まっていますね(^_-)ニノの過去がちょっと気になるかな？“もう彼女なんていらないわ”ってセリフ気になる〜。早く続き読みたいです(^o^)/ (2017年7月4日 21時) (レス) id: aab48ffb53 (このIDを非表示/違反報告)
東(プロフ) - あさみさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！早々に相葉さんを登場させてしまってすみませんヽ(；▽；)ノこれからも甘い雰囲気を心がけて書いていきますね！ (2017年5月27日 2時) (レス) id: 69438d7547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：東 | 作成日時：2017年5月11日 0時
