コネクト4[ARS] (ページ15)

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翔side
翔「んん…」
A「あ、翔くん起きた？」
カーテンの隙間から差し込む光に目を覚ますと、枕元にAが座っていた。
翔「A、もしかして寝てないのか？」
A「大丈夫、ちゃんと寝たよ。」
そうは言っているけど、明らかに顔は疲れ切っていた。
あの戦闘から数日、
悪気にやられていた俺たちもAや精霊たちの献身的なケアのおかげで回復した。
アリアとの再会に不安定だった潤も徐々にだけど落ち着いて、
一番悪気の影響を受けてしまった和も回復してきている。
そして穂香ちゃんはAの睡眠コントロールで眠ってはいるけど、身体はもう大丈夫そうだ。
A「和くん、手触るよ。」
和「ん、ありがと。」
今日もAは、和に少しだけ残っている悪気の浄化をして、リラックス魔法を掛けていた。
A「ねぇ、翔くん。」
翔「ん？」
A「お姉ちゃんの記憶捜査、頼めないかな？
怖かったこと消してあげたいし、いろんな世界のことも知られないほうがいいから。」
翔「そうだな。俺でいいの？」
A「翔くんが言い。お姉ちゃんのことよろしくお願いします。」
翔「わかった。」
俺の得意な魔法の一つ、記憶操作魔法は、記憶を消したり書き換えたりできる。
Aと相談して、穂香ちゃんだけじゃなく、涼風家全体や穂香ちゃんの知り合いにも、
穂香ちゃんは少し体調が悪くて寝込んでいたことにした。
この魔法を使うのは数か月ぶりだから少し緊張はしたけど、
無事にうまくいき、穂香ちゃんはなんの問題もなく涼風家に戻っていった。
翔「A、Aには俺たちがいるからな？」
穂香ちゃんや母親の安定した生活を願いながらも、
自分の存在が母親によく思われていないことを身をもって再確認しなければならなかったA。
親に認めてもらえない辛さは俺にはすごくよくわかるから。
涼風家に穂香ちゃんを送り届け、戻ってきたAをそっと抱き寄せた。