192 ページ42
目を開けると、そこはホテルの客室だった。
私はベッドに横になっていて、
手は後ろで縛られている。
足は縛られていないが、なぜか体が動かせない。
ベッドの近くにある時計が表示しているのは、
15時08分。
確か、医務室を出たのが14時40分頃だから、
30分くらい気を失っていたらしい。
部屋には誰もいなくて、
状況が掴めない。
何で、こんなことに…
怖い。
何とかしなきゃ…
怖い。
必死に頭を働かせるが、
何を考えようとしても、次の瞬間に私を占めるのは恐怖だった。
泣きそう…
ココくん、助けて…。
そう必死に祈っていると、
部屋のドアが開き、
誰かが入ってきた。
その誰かは、
真っ直ぐ私のいるベッドにやって来て、
にやにやしながら私を見下ろす。
それはやはりというべきか。藤原様だった。
藤 「おっ、起きたね。Aちゃん。
おはよう。
まだ動けないはずだけど、どうかな？
お話は出来るかな？」
「なっ…で、こんなこと…。」
藤 「そりゃAちゃんが、
俺の誘いを断るからじゃない？
あの時素直に着いてきてくれれば、
俺だってこんな手荒な真似しなかったよ。」
「何言って…」
藤 「この前、邪魔してきた奴、
どうせ彼氏じゃないんでしょ？
ぎこちなくて笑いそうだったよ。
でも、昨日と一昨日の奴。
Aちゃん、嬉しそうな顔で車なんか乗っちゃって。嫉妬しちゃうなぁ。
ねぇ、アイツは何？」
今までニヤニヤと笑っていた目が急に鋭くなって、
背筋が凍る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 397人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きりん。(プロフ) - 紫月@ｴﾀﾌｪｱさん» たしかに今回まとめて更新できて、早めにお届けできましたねー。読んでいただきありがとうございます！ (2022年11月6日 2時) (
レス) id: 34dfd6e82d (このIDを非表示/違反報告)
紫月@ｴﾀﾌｪｱ(プロフ) - もう4話終了！？速い、早すぎる((そして、好き (2022年11月5日 23時) (レス) id: 6f5f0e8f06 (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - bloodyrose77さん» そんな風に言っていただけるなんて、本当に恐縮です。最後までキュンキュンをお届けできるよう、頑張りますね！ (2022年11月5日 17時) (レス) id: 34dfd6e82d (このIDを非表示/違反報告)
bloodyrose77(プロフ) - ココ落ちの夢小説の中でナンバーワンになりました！言葉に長けてらっしゃってとても、読みやすく尚且つとてもキュンキュンなるお話でした！更新楽しみにしております！ (2022年11月5日 16時) (レス) @page48 id: 1b5535e4ab (このIDを非表示/違反報告)
きりん。(プロフ) - ちいさん» なんてこと…！ありがとうございます！とっても嬉しいです。まだ誰をお相手にするかは決めていませんが、新しいお話もご期待に添えるよう、がんばりますね！ (2022年11月5日 15時) (レス) id: 34dfd6e82d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きりん。
| 作成日時：2022年10月30日 23時
