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「マリンフォード行くのはね、私ちょっとビビってたんだよ?」
ロー「だろうな。いつもより口数が多かった。」
「私ビビってるとき口数多くなるの?」
ロー「気づいてなかったのか?」
「うん。...まぁでも無事帰って来れて良かったよね。まさか女ヶ島に行くことになるとは思ってなかったけど。」
ロー「入れちゃいねぇがな。」
「あははっ。でもハンコック、本当に美人だったね。」
ロー「まぁ、絶世の美女なんてのも分からなくはねぇな。」
「ハンコックと友だちになれて良かった...。」
ロー「また会えるだろ。」
「うん!」
そんなうちに観覧車はてっぺんに近づいてきていた。
「...そんなにみてきてどうしたの。アイス欲しいの?」
ロー「欲しいというか、いちご味なんてここしばらく食べてねぇなと思っただけだ。」
「いる?」
ロー「...もらう。」
「ん。」
そう言って私はアイスをスプーンで掬い、ローの口の前に持っていった。
あ、アイスはね、カップにしたんだよ。
コーン食べにくいじゃん?ちなみにローも。
そんなうちにローはいちごアイスを食べた。
ロー「...甘いな。」
「チョコレートとそう変わらないでしょう。」
ロー「いや、チョコレートの方が苦い。」
「バカ言わないで。」
ロー「食ってみたらいいだろ。」
「うん。」
そう言って、今度はローがアイスを乗せたスプーンを私の口の前に持ってきた。
やるのは良かったけど...食べさせてもらうのはなんだか恥ずかしい。
あーんとかいうやつね。どこのリア充だよ私ら。
絶対に悟らせてやらないけど。
そう思いながら私はチョコレートアイスを食べた。
「は?ビターチョコとかある??」
ロー「甘くねぇだろ?お前みたいにお子様のアイスは食べねぇんだよ。」
「...ムカつく。」
ローの顔がいいのもムカつくし、観覧車のてっぺんで関節キスしたなぁ、ってちょっと舞い上がってる自分にもムカつく。
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作者名:COCOA | 作成日時:2021年8月31日 16時