・ ページ7
・
私が聞くと、ワイパーさんは鐘を鳴らしたい、と言った。
鐘の音を聞かせたい人がいるのだとか。
「そりゃ偶然ですね。私たちにも聞かせたい人がいるんです。」
この島の黄金探しを始めたばかりの頃の、ルフィさんの言葉を思い出す。
彼は、大きな黄金の鐘を鳴らせば、ひし形のおっさんにも聞こえるかなァ！と言っていたのだ。
聞かせてやりたい、と。
鐘を鳴らして、黄金郷は空にあったと彼らに伝えたい、と。
「ルフィさん、多分鳴らしますよ。あの人ならやってくれると思います。エネルに鐘も渡しはしない。だから、そんなボロボロの身体で鐘鳴らしにいくとかバカなこと言わないでくださいね。」
この人ならやりかねないなぁ、と思ったから釘は刺しておいた。
すると、小さな女の子が私のところにきた。
「お嬢さん、どうしたんです？」
笑いかけてそう聞くと、その子は小声で、
アイ「ワイパーを止めてくれて、ありがとう。」
と言ってくれた。
ワイパーさんの知り合いなんだろう。
そんなとき、ツルの先端が上空から落っこちてきた。
急いで避け、なんとか怪我は免れる。
そのあと、エンジェル島の方に球状の大きな雷雲が現れた。
爆豪「アレ、ヤベぇんじゃねェのか...！」
轟「今更助けに行こうにも間に合わねェ...ッ！」
あそこに住んでいる人たちもいるんだろう。
助けに行けない、間に合わない。
その球状の雷雲はエンジェル島に落ち、エンジェル島は跡形もなく消え去った。
海雲ごと消滅したのだ。
もう生きて帰れる気がしない、と怯えるウソップさん。
膝を着いて頭を抱える変な騎士さん。
ウソ「A！船に戻ろう！ルフィが鐘を鳴らすっつっても、ナミがいるんだ！戻ってくるだろ！おれ達は出航準備を！」
「いやァ、ルフィさんは止まらないでしょ。」
ゾロ「まぁ、アイツはやると決めたらやるやつだしな。」
爆豪「そういやァ、ンな事言ってたな。」
轟「あぁ、言ってた。」
ロビ「でも、この状況で...、」
ワイ「鐘を鳴らすだと！？」
ゾロ「あぁ、ナミが連れ戻そうにも、アイツは戻りやしねぇ。アイツの狙うものはエネルと同じだからな。」
「ウソップさんもよく分かってんじゃないですか？」
そう笑いながらいうと、ウソップさんはうっ、と何も言えなくなってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 191人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
COCOA(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけるとめっっちゃくちゃ嬉しいです！！そのお言葉を励みに更新頑張らせていただきます！ (2022年2月14日 9時) (
レス) id: f317948059 (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年1月4日 8時) (レス) @page50 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：COCOA
| 作成日時：2021年11月8日 11時
