104期訓練兵のお姉さん (ページ8)

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そうして3年が経った。

私は10位以内には入らなかった。

ジャンやコニー、サシャは無事10位以内に入れたから憲兵団に入れる。

良かった。

「おめでとう。ジャン。」

夜、みんなでお祝いをしている中、飲み物を飲んでいるジャンの隣に座った。

ジャ「おう。...姉さんはなんで10位以内に入らなかったんだ？」

確実に、実力はあるだろ。と続けてジャンは言った。

「私は元々調査兵団に行くって決めてたから。10位以内に入る必要は無い。なら内地に行ける権利は誰かに譲るべきでしょ？」

そういったとき、トーマスの人類は巨人に勝てないんだ！という大きな声が聞こえてきた。

どうやらエレンのところで揉めているようだ。

その後にエレンは話をする。

自分には夢があること、人類は本当に敗北したわけじゃない、と。

今の演説は効いたなぁ、調査兵団の志願者増えるかもなぁ、と思いながら私はゆっくり飲み物を飲む。

ジャ「...姉さんも本当に調査兵団に行くのか？」

「今更駐屯兵団には変えないよ。」

ジャ「俺は絶対、憲兵団に入るぞ。」

そう言ったジャンは険しい顔をしていた。

少し前にエレンが言っていた、力を持つものが戦わなくてどうする、みたいな話に、彼なりにいろいろ感じてるのかもしれない。

「それで良いと思うよ。ジャンは安全に生きる為に憲兵団に入る。そう思って訓練兵になったんだから憲兵団に入る事は間違ってない。でもエレンは巨人を駆逐する為にここに来た。だから調査兵団に入る。これも間違ってない。」

私は目の前にある芋に手を伸ばしながらそう言った。

「エレンとジャンは目的が違うんだもん。だから違う選択をするのは当たり前だよ。どっちが正解でどっちが不正解とかない。目的地が違うんだから進む道が違うのなんて当たり前でしょ？」

ジャ「...あぁ。」

「まぁでもあれだ。私が壁外で死んだときはお墓参りには来てね。来てくれなきゃ夢枕に立っちゃうんだから！」

まぁ、死ぬつもりなんて毛頭ないけど。

そうつけたした後に手に取った芋を口の中に入れた。