104期訓練兵のお姉さん (ページ34)

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あれから時が経ち、今日は初めての壁外調査の日。

髪を高い位置でポニーテールに結び、馬に乗る。

エル「お、気合入ってるな！」

エルドさんにそう声をかけられ、首を傾げると、エルドさんは自分の頭をつんつん、と指さした。

「あ、髪型のことですか？」

エル「いっつも下ろしてるだろ？」

「そうなんです。最近邪魔だなぁってようやく気づいて。ペトラちゃんくらい短くしたいなぁとは思ってるんですけどねぇ。」

ペト「思い切ってバッサリ切っちゃえば？Aなら似合うよ！」

「そうしたいんですけどねぇ。」

グン「なにか理由でもあるのか？」

「昔の...、元カレに言われたんですよねぇ。」

オル「元カレ？」

「髪切ったら似合ってる〜！って言ってくれるの期待してたんですけどね。なんで髪切っちゃったの！もう嫌い！別れる！って。どんな意図があって言ったのかは今となっては分かりませんけど。もしかしてそんなに短いの似合ってなかったのかなぁって思ったら切れなくて。」

そう言うと、酷い元カレだなぁ！笑と笑ってくれたエルドさん。

グン「確かに綺麗な髪だからな、切っちゃうのは勿体ないかもしれない。」

ペト「でも似合わないわけないよ。その男、私が1発ガツンとしてやりたい！」

言ってやりたいじゃないんだ、、と思ったり思わなかったり。

そんな話をしていると、エレンとリヴァイ兵長が馬に乗ってこっちに来る。

リヴ「？、盛り上がってるな。」

オル「Aの元カレが酷いやつだったって話ですよ！」

「まだまだ私の酷い元カレ歴史はあるんで帰ってきてからでも聞いてくださいよ...」

エル「ハハッ！苦労してきたんだなぁ笑」

エレ「俺それジャンから聞いたことあるぞ...、」

「なんでジャンは勝手に話してるのかなぁ。」

あの子には帰ってきたらちょっとお仕置が必要かな。

そう小さく呟くと、エレンには聞こえていたようで彼は苦笑いをしていた。

.....でも、そうだ。

まだまだお話したいことがたくさんあるし聞きたいこともたくさんある。

だから皆には無事で帰ってきてもらわなきゃ。

話しているうちに近づいてきていた壁を見つめながらそう思った。