104期訓練兵のお姉さん (ページ17)

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ジャ「クソッ...！そんなことあるかよ、！！」

そう言いながらジャンは頭を抱えてしゃがみ込んだ。

何故こんなことになっているんだろう。

ジャンに背負われて私たちは補給所についた。

でもそこには今のジャンと同じように頭を抱えてしゃがみこんでいる人しかいなかった。

事情を聞けば、補給班の兵士たちが戦意喪失して、本部から動けずにいるらしい。

おかげで本部にいる人たちにつられて巨人が集まり、私達も本部に近づけなくなってしまっている。

本部に群がる巨人を倒そうにも私達のガスは残り少ないし、というか私のガスに至っては空だし。

そもそもあの大量の巨人がいる中、本部に行こう！なんて無謀だ。

でもここでこうして待っていても確実に死ぬ。

行かなきゃ100%死ぬ。

行けばもしかしたら、生きられるかもしれない。

でも先陣切って指揮をとれるような人は居ないし、私は先陣を切ろうにもガスがないのだから身動きがとれない。

なんとか出来ないのか。

こんな間抜けな死に方があってたまるものか。

そう考えていると、後衛にいたミカサが私達のところに来た。

ミカサは事情は何となく分かっている。

その上で私情を挟んで申し訳ないが、エレンを知らないか、と私に尋ねた。

「エレン？エレンは見てないけど...、。」

ミカ「そう...ありがとう、姉さん。アニ、あなたは見ていない？」

アニ「エレンは見てないけど、あっちにアルミンがいたよ。」

アニがそう言うと、ミカサはアルミンの方に走っていった。

...そうだ、エレンだ。

彼がいたなら本部に行こう、と言うはずだ。

アルミンは頭が良いし、何か作戦を立ててくれるだろう。

でも、エレンの声は聞こえない。

...なんで、？

そう思っていると、アルミンが声を上げた。

エレンを含めたアルミンと同じ班だった皆は、壮絶な戦死を遂げた、と。

「......。」

そりゃそうだ。

親友が死んだんだ。

作戦なんて考えてられない。

すると、ミカサはアルミンに感傷的になっている場合じゃない、と言った。

それからミカサは本部の方に向かって真っ直ぐ歩き出す。

ブレードを天に向かって突き上げ、話し始める。

ミカ「私は、強い。あなた達より、強い。すごく強い。...ので私は、あそこの巨人どもを蹴散らすことが出来る。例えば、1人でも。」

そんなミカサに、訓練兵のみんなは困惑した。