検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:4,932 hit

#28 ページ4

青side


昼休み、大倉が紅茶をかけられたって言うのは、すぐに耳に入った。

大丈夫か見に行けば、大倉は午後さぼり。Aちゃんまで5時間目はいなかったって亮から聞いた。


2人して部室におるん?


体調悪いと嘘をついて部室に行けば、大倉は大きな身体を丸めて窓際で寝とった。

身体の上には3枚の膝掛け。友達からも借りて、Aちゃんが掛けたんやろうな。


当のAちゃんは、自分は何も掛けずに、壁にもたれて寝とる。

あかんやん。風邪ひくよ?

そっと上着をかけて、Aちゃんの横に腰をおろした。






七「……ん…しまったぁ。今何時やろ…?」


青「もうすぐ6時間目終わるよ」


答えれば、眠気が一気に吹っ飛んだみたいで、大きな目が更に大きくなった。


七「わぁ!びっくりした!!驚かさんでよぉ…、あ、ありがとう」


青「ええよ。冷えてまうでもうちょっと着とりぃ。」


膝掛けに対抗してなのか、もうちょっと上着を着てて欲しかった。

背丈同じくらいなのにな。すっぽり入るんやなぁ。


七「章ちゃんも6時間目さぼりなん?珍しいね」


珍しいのはAちゃんやん。

体調悪くて…なんて言えば、大丈夫?って心配してくれる。Aちゃんのせいなんやで?治してやぁ。


青「あんなぁ、これ知り合いの人からもらったんやけど、一緒に行かん?」


七「えっ!ミュシャ展のチケットやん!これ行きたかったの!ええの?」


青「おん。おかんが会社の人からもらってんけど、今週末は予定あるで行けんって。これ今週末で終わりやんなぁ?Aちゃん、土曜か日曜あいとる?」


七「どっちでも大丈夫やよ。章ちゃんは?」


青「ほな、土曜にしよか!10時に駅前のロータリーで待っとるね」


偶然もらって…なんて、嘘やんなぁ。


初めての2人のデート。もっと僕のこと知ってな?

#29→←#27



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:hio | 作成日時:2014年2月4日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。