事件116 ページ29
志麻視点
luz「センラくーん？」
どこに行ったんだろ…
夜中だと言うのに人が多い
センラもどこかで眠っているのだろうか
俺たちが歩いていると
走っている2人組とすれ違った
その瞬間
luz「nqrse？」
そうluzくんが呟いた
luz「今のnqrseじゃ…」
俺はluzくんの腕を掴んだ
志麻「luzくん、優先するのはセンラくんを見つけることや」
luz「う、うん……」
luzくんはnqrseさんのことになるといっつもほかのことが頭から抜ける
それほどあっちでnqrseさんと親しい関係だったって訳やな
志麻「センラくーん？センラ〜？」
luz「おらんなぁ」
あれから30分くらい探したが見つかる気配すらない
志麻「諦めて帰るかぁ…」
そういったとき
luz「志麻くん！あそこみて！」
luzくんが指さしている方向を見てみると
きれいな金髪に黒のロングコートを着た男性が壁にもたれかかって寝ている
志麻「センラくんや！」
音を立てず近づいた、音を立ててしまえば気づかれて逃げられると思った
もうすぐで目の前というところで
センラ「！？…志麻くんにluzくん！？」
志麻「待ってセンラくん！！」
そう呼んでも一切反応せずに逃げた
luz「なんで逃げるん！？別に警察に引き渡したりうらたんに行ったりしないのに！！」
センラくんの逃げるスピードが速すぎて見失った
センラ視点
警察に引き渡さない、うらたんに言わない
わかってる、そうしてくれるのはうれしいけど、俺が戻れへんねん
俺が、心の中の俺が戻っちゃいけないって
まず戻ったところで何かが変わるか？いや、何にも変わらない
俺が嘘をついていてこと
俺がもとは殺人鬼だったこと
全てまぎれもない真実だ
なにしたって変えられない事実だ…
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