T.M-7 ページ7
これ……もしかして、あの時の……？
彼が私にぶつかった理由を思い出し、そのアイコンをまじまじと見つめてしまう。
私では絶対選ばないような、とても個性的なスニーカー。
けれど、彼ならそれが似合う気がした。
「……よし！」
いつまでも、ウダウダしててもしょうがない！
こんなのとっとと済ませてしまえばいいんだよ。
無心になるよう努め、私は彼にラインを送る。
『お久しぶりです。ご連絡遅くなり、申し訳ございません。二週間程前に、パンプスをオーダーしていただいた者です。こちらが私の連絡先となっておりますので、よろしくお願いいたします』
文章を打って読み返してみると、なんだか社内メールのようになっていた。
「……堅苦しすぎる？」
独り言を呟いてみたけれど、勿論、誰からも答えは返ってこない。
何が正解なのかわからないまま、しばらく考えた末……もういいや！と送信してしまった。
どうせ、事務的なやり取りだけだもん。
このくらい、ドライな方がいいよね。
別に今後、仲良くなる相手ってわけじゃないし……うん、そうだよ。
自分自身で納得し、スマホを置いた瞬間、ピピッというメッセージ着信音。
ドキン！と鼓動が跳ね上がり、思わず正座してしまった。
どどどどどうしよう!?返事めちゃめちゃ早くないっ!?
今、仕事じゃないのかなっ？え？ホント、どうしよーーーーっ!!
鳴り止まないどころか、どんどん速くなる鼓動を落ち着かせようと、胸に手を当て、深呼吸する。
そのうちにも、ピピッ、ピピッ、と二回着信音が届いていた。
……待って待って、落ち着いて、ホント。
彼って決まったわけじゃないでしょ。
こういう時に限って、家族だったり友達だったりするんだから。
そもそも、私、緊張しすぎだってば。なんなの。もー……。
再度、深呼吸をした後、ゆっくりとスマホに目を落とす。
するとそこには『貴』の文字。
「うっわぁぁぁ!!」
思わずスマホから手を離すと、それはベッドへ転がっていった。
「いやいやいや、何やってんの、ホント……」
自分で自分にツッコみ、私はスマホを拾いに行く。
「事務的な連絡、ただの……それだけの……」
自分に何度も言い聞かせつつ、私は彼とのトーク画面を開いた。
そこには、彼からのメッセージ。
『お久しぶりです。連絡待ってました』
『よかった。ホッとしました、ラインくれて』
『あまりに嬉しくて、スマホ落としちゃいました(笑)』
……彼もスマホ、落としちゃったんだ。
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こもも(プロフ) - 7さん» ありがとうございます☆続編の方、今週中には更新出来ると思います！ (2018年7月25日 15時) (
レス) id: 997c86eca6 (このIDを非表示/違反報告)
7(プロフ) - 続きが見たすぎます。お願いします。 (2018年7月19日 9時) (レス) id: e2794de4c5 (このIDを非表示/違反報告)
こもも(プロフ) - めめさん» はじめまして！続きがあるのかなー？と待ってしまってました(笑)お褒めの言葉ありがとうございます。初めてのドリ小執筆でしたのでコメント励みになりました！頑張ります。 (2018年6月2日 21時) (レス) id: 53d2deb50e (このIDを非表示/違反報告)
めめ(プロフ) - はじめまして。先日は文字が切れて失礼しました。キャラ設定と丁寧な描写に惹き込まれております。更新心待ちにしております。 (2018年6月2日 1時) (レス) id: e60eb20bd1 (このIDを非表示/違反報告)
こもも(プロフ) - まあみさん» はじめまして！ありがとうございます。楽しんでもらえるように頑張りますね。 (2018年6月1日 20時) (レス) id: 53d2deb50e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こもも | 作成日時：2018年5月15日 15時
