いい加減にしろ！！５

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『ないよ』



これは即答である。成人してから彼らと出会っていたら話は別だったかもしれないが、おにいを除く彼らの中で早い人は小学生の時に会っている。完全にお兄ちゃんポジションだ。



『世でいうイケメン集団なんだろうけど、好きにはならないかな』

西山｢なんて贅沢な発言｣

『しょうがないでしょ。もう今更お兄ちゃんにしか見えないよ。無理無理、あの人たちが彼氏とか』

江口｢あの人達がダメなんならもうお前彼氏出来なくない？｣

『ガチで正論やめてください』



分かってるよ。あの人たちのせいで私は無駄にイケメン慣れというものをしてしまっている。何が花より男子だ。花より団子だろう。



『可能性で言うなら君たちの方が１０倍あるよ』

花江｢えっ｣

『えって何。失礼な反応〜』

梅原｢お前そういうところだぞ｣

『お前って言うな』

西山｢今のは分かってて言ったでしょ｣

『あは、 バレた？いやまあでも、可能性で言うなら嘘じゃないってば』

江口｢俺ら以外にあんまそういうこと言うなよ？普通の馬鹿は勘違いする｣

『江口さんは普通の馬鹿じゃないんですか？』

江口｢捻り潰すぞ｣

『それはやめた方がいい』



というか、厳密に言うならば私はイケメン慣れしてるというよりは、あの5人慣れしているというだけで世界中のイケメンに耐性があるわけではない。

なんならうめと初めて会った時には緊張して手汗が止まらなかったくらいだ。



『もうこんな話何も面白くないって、‪笑』

西山｢先輩ってそういう話してくれないじゃないですか｣

『あってもしません』

梅原｢しろ｣

『し ま せ ん ！！』




こんな話をするためにここに来たんじゃない。酔いが回っているから流れで話してしまいそうだ。




『写真撮ろうよ！みんなで！』

西山｢また女子っぽいこと言い出したよ｣

花江｢明日は槍が降るな｣

『こらそこー、聞こえてんぞー』

江口｢ま、撮ろうよ。せっかくだし｣

梅原｢写真苦手だってのに、仕方ねぇな｣







皆もベンチから立ち上がり、桜の木の下へやってくる。


その時、ふわっと風が吹いた。その風で髪がなびき、一瞬視界が遮られる。風が止み、



ゆっくりと目を開けると＿＿







『わあ……！！綺麗……！！！』







桜の花びらが視界いっぱいに花吹雪となって舞っていた。見た！？と声をかけながら皆の方に視線を向けると、





皆は目を見開きながら私を見ていた。









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