いい加減にしろ！！５

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【国民的アイドル・嵐。そのメンバーの二宮和也の妹である彼女は、その印象をあまりよく思っていない】





『だから売れてるんだ、お兄さんが嵐だもんね。って。声優デビュー当時は言われまくってましたね。その度、くそくそって思いながら聞こえてないフリしてました。もう雲の上の存在ってことは分かってるんですけど、私にとっては兄でしかないんですよ、あの人は』


『だから負けたくないし、……うん、もっと言うと二宮和也の妹なのにこんなもんかって思われるのがさらに嫌。それであの人がどうこう言われるって考えると、それは嫌ですよね、普通に。矛盾かな？笑』












【我々が知らない所で数々の苦悩と戦ってきた彼女が今、改めて考える声優とは＿＿】












『声だけで戦う。身振り手振りも無ければ表情も伝わらない。ただ一つ、声という武器だけで戦う。言っちゃえば変な人たちですよね、沢山武器があるはずなのに1つの武器だけで勝ち抜こうとしてるんだから、笑』







―たった一つの武器―







『でも、それが声優です。だって我々声優が持ってる1つの武器は周りとは比べ物にならないほど秀でてるはずですから。自分で言うことじゃないか、笑』


『たまに怖くなります。求められているのは私じゃないんじゃないかって。はたして正解に最も近いものを出せているだろうかって、期待外れではないだろうかって』


『だって代わりになる卵は数え切れないほどいるんだから。でも、求められる以上、求められ続ける以上。今の私の限界まで全てをこの職業に捧げるつもりです』








―全てを捧げるつもり―
















【今日も椎名は自問する。この声は期待に応えているか。】



















プロフェッショナルとは








『正解がないって分かっていても、正解を求めて考え続ける人。ですかね。正解がないからこそ考え続けれるし、ゴールも無いからこそ、頑張り続けられる。極論、目を瞑りながらでも自分信じて突っ走れるほどの精神力がある人だと思います。多分そういう人って、辛ささえも楽しみに変えられるんですよ』



『いつかこの仕事を退くときに、はたまた死ぬ時、私は求められていたんだなって胸いっぱいになるくらい実感できる日が来てくれたらいいなと思います。それまで、その日まで、輝き続けて生きていきたいですね』









【終了】







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