私は彼に優しくない

８話 ページ9

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結局、学長に散々愚痴った後強制的に学長室から追い出され、廊下に立ち尽くしている。


こんなことになるなら、学長の指示なんか無視して海外で留まってれば良かった。




『真希達にでも会いに行くか』




いよいよすることが無くなった私は、２年ズに会いに行こうと足を動かす。


真希達どこにいるんだろう。


校内にはいないから、グラウンドで訓練中かな。


誰もいない校舎を見つめ、私はグラウンドに行くことにした。




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『お、いたいた』




グラウンドで訓練している真希達を見つけ、やっほーと声をかける。


私を見た途端に固まる3人。あ、2人と1匹。


そういえばこいつらにも黙って海外行ったんだった。




真希｢な、、お前っ｣


『真希が慌ててる。珍しい』


パンダ｢ッ！？！｣


『みんな元気してた？私は元気だよ』




ニコニコとしながら皆に手を振るも、誰も返してくれない。

五条といい、硝子といい、みんな面白い反応してくれるじゃん。




真希｢てめェッ！！何ノコノコ帰ってきてんだ！｣


『真希やめて、脳が揺れてる』


真希｢ん"ァァ"？？知るかんなの！！｣



真希は私の肩を掴むなりぐわんぐわんと揺らしてくる。



パンダ｢真希、そろそろやめてやれ。A死ぬぞ｣


真希｢けっ、こいつは殺しても死なないだろ｣


『さすがに死ぬ時は死ぬよ。あ、棘も久しぶり』


狗巻｢しゃけ｣




1年会わなかっただけなのに、こんなにも人って変わるんだな、と２年ズを見ながら思う。パンダは変わらないか。




真希｢てめぇ、いつ帰ってきたんだよ｣


『さっき』


真希｢何勝手にいなくなってんだよ｣


『真希は本当に私のこと好きだよね。いい趣味してる』



真希の質問をはぐらかすと、キリッと目を睨ませて呪具を手にした。



『やめてやめて、飛行機の中でずっと座ってて腰固まってんの。相手ならいつでもしてやるから』


真希｢1年前もそう言ってたな。それで勝手にどっか行ったのはどこのどいつだよ｣




おっと、これは予想以上に怒っている。参ったな、と目線をあちこちに動かしていると後ろから妙に機嫌の悪そうな声が聞こえた。




五条｢そんな屑と話してる暇あるなら訓練しな〜｣




先程私に怒鳴りつけ、拗ねてどっか行ってしまった五条が後ろから歩いてやってきた。


さっきみたいなピリピリ感は無いけど、確実に機嫌悪い。原因は私にあるけど。


そんなあからさまならわざわざこっち来るなよ。







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