1話 ページ2
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『グッドモーニングガキんちょども』
普段は五条が立つべき1年教室の教卓には今、謎の女が立っている。立っているというか、教卓に長い足を組んで座っている。
容姿端麗、一言で表すとするならこれが妥当だろうか。
透き通ったような肌に、丁寧に巻かれた蒼色の髪。加えて目の表情が見えない真っ黒なサングラス。
似ているわけではないのに、自身らの担任の影がチラつく。彼の女版とでも言うような人物であった。
虎杖「えっと、お姉さん誰?」
『泡瀬……泡瀬A』
虎杖「……誰?」
『あれ?あいつから話聞いてないの?』
彼女は妖しく笑った顔を途端に崩し、サングラスをずらしては虎杖を探るような目で見る。
一方、泡瀬という苗字を聞いた伏黒は頭に僅かな取っ掛りを覚えた。
釘崎「お姉さんが誰なのか知らないけどさ、ここにいるってことは呪術師なんでしょ?」
『そうだね、ここにいる綺麗なお姉さんは呪術師だよ』
釘崎の反抗的な態度にも心乱さず、加えて自賛を述べた彼女に釘崎も顔を歪める。
虎杖「ていうか、五条先生は?」
伏黒「遅刻だろ。いつものことだ」
『あ、もしかしてもしかしなくても五条の生徒?』
伏黒「そうです、けど」
『なんだ、じゃあ君が宿儺の器だね』
またもサングラスを少しずらし虎杖をジロジロと見る。
『ま、最初から器だってことは知ってたけど』
伏黒「(なんなんだこの人)」
虎杖「え!?俺って有名人なの?」
『違う違う。"見れば"分かるだけ。まあ、別の意味では有名人か』
虎杖「み、見れば」
虎杖がよく分からないという顔をしているのを面白そうに泡瀬は見つめていた。
釘崎「それで?お姉さんが呪術師なのは分かったけど、なんでここにいるわけ?」
『ああ、そうそう。私もこんなとこいたくているわけじゃないのよ。実は___』
五条「おっはよーー!!」
いたくているわけではない、という若干嫌味のような言葉をサラサラと吐いた彼女はここに来た理由を話そうとした。
すると見計らってたかのように教室のドアが勢いよく開く。大声と共に入ってきたのは、本来ならば彼女がいる場所に10分前には着いていなければならない担任。
五条悟であった。
『五条』
五条「ッ…え……」
『久しぶり』
五条を見た彼女は教卓に座りながら足を組み直し、口角を上げ五条の方に手をヒラヒラとさせた。
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ひながき(プロフ) - しおりさん» 𝑶𝑴𝑮(゜д゜)、教えていただいてありがとうございます!! (2022年2月7日 1時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 悠仁の漢字間違ってます! (2022年2月6日 23時) (レス) @page23 id: 2479e15f01 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - プスメラウィッチさん» 五条オチです!!今後もお楽しみください!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 15さん» ありがとうございます!!ゆっくりですが、しっかり更新していきます!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - ひながきさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援しています(*^^*)楽しみにしています。 (2022年2月5日 21時) (レス) @page25 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひながき | 作成日時:2022年1月9日 22時