15話 ページ16
_
あれから何時までも居座っている私を硝子は無理やり部屋から出した。ので、仕方なく家に戻り掃除を始めたのだがそれはそれは埃まみれで終わりなんて見える訳もなく、しっかり諦めた。
とりあえずまた短い別れを部屋に告げビジネスホテルに一泊した私は、今、宿儺の器を見下ろしている。
ただ、見下ろされてる彼はピクリともしなかった。
______
『それじゃあ、仕組まれたってこと?』
五条「それしかないだろ。それに悠仁は僕が無理を通して死刑に実質無期限の猶予を与えた。それを面白くない上が僕とAが居ない間に特級を利用して彼を始末したってとこだろう」
『だから任務が急に入ったのね。しかも行ってみたら2級の雑魚ばっか、変だと思ったのよ』
五条「他の2人が死んでも僕に嫌がらせが出来て一石二鳥だとか思ってんじゃない?」
いや、五条だけではない。私への嫌がらせでもあるだろう。海外にいる間、頑なに宿儺の器の監視を引き受けなかった私への嫌がらせだ。
『だとしたら、私も彼には謝らないとかな』
五条「お前は悪くないだろ」
『もう少し早く帰ってきてやればよかったわね』
伊地知「いや、しかし!派遣が決まった時点では本当に特級になるとは…!」
五条「犯人探しも面倒だ。いっその事上の連中、全員殺してしまおうか」
地を這うような声で五条が言うと、分かりやすく伊地知が怯える。伊地知、お前も何も悪くないだろ。
同時に部屋の扉が開き、ピンヒールの音が響く。
家入「珍しく感情的だな」
医療服のポッケに手を突っ込んだままの硝子が入ってきた。それを見た伊地知はすかさず挨拶する。
硝子は自身の髪をクルクルとさせながら五条の方を向く。
家入「彼のこと、随分とお気に入りだったんだな」
五条「僕はいつだって生徒思いのナイスガイさ」
家入「あまり伊地知をいじめるな。私たちと上の間で苦労してるんだから」
そう言って硝子が伊地知を庇うと分かりやすく頬を赤らめながら頷く伊地知。もっと言って、とか思ってるんだろうな。
家入「Aも、分かってて見てるんなら助けてやれ」
『へいへい』
家入「で、これが宿儺の器か」
被せられていたシーツを硝子が捲ると、心臓部分に穴が空いている彼の遺体があった。これは正しい死では無いよ。
家入「好きにバラしていいよね」
五条「しっかり役立てろよ」
家入「役立てるよ、誰に言ってんの」
__
400人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひながき(プロフ) - しおりさん» 𝑶𝑴𝑮(゜д゜)、教えていただいてありがとうございます!! (2022年2月7日 1時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
しおり(プロフ) - 悠仁の漢字間違ってます! (2022年2月6日 23時) (レス) @page23 id: 2479e15f01 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - プスメラウィッチさん» 五条オチです!!今後もお楽しみください!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - 15さん» ありがとうございます!!ゆっくりですが、しっかり更新していきます!! (2022年2月6日 2時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - ひながきさん初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援しています(*^^*)楽しみにしています。 (2022年2月5日 21時) (レス) @page25 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひながき | 作成日時:2022年1月9日 22時