いい加減にしろ！！４

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ゲストチームでの打ち合わせや簡単なゲーム説明が終わったあと、時間もあったのでケータリングを覗いてた。


あ、ドーナツだ。食べたい、でもダイエット中。


耐えろ、耐えろ自分。と誘惑と戦っていると、急に後ろから声を掛けられた。




二宮｢お前、わざとだろ｣

『ッ！？！びっくりした…』

二宮｢どんだけドーナツに集中してたんだよ｣

『急に話しかけないでよ。背後に立たれるの嫌いだって言ってんじゃん。てか、わざとって何？』

二宮｢相葉さんの呼び方の話｣




おにいは一切こちらに視線を向けず、私の隣でケータリングを見ながら話す。




『……分かっててもいちいち言わないで』

二宮｢なんでよ、素直に言ってやればいいだろ｣

『だって、大人になったら中学生の時おにいちゃんみたいに接してた過去が死ぬほど恥ずかしくて変に距離感置いてあんな呼び方してましたって本人に言える？』




雅紀くん雅紀くんって、死ぬほど懐いてた気がする。
だから雅紀くんって呼ぶとその過去が蘇ってきてかなり恥ずかしい気分になるのだ。


てかなんでわざとって知ってんのよ。気持ち悪い。




二宮｢覚えてないだろうから言うけど、小学生の時の方が恥ずかしかったぞ。かなり｣

『覚えてないと思ってんなら言わないで。そして微かに覚えてるから掘り返さないで』

二宮｢相葉さんはそういうの気にしないと思うけどね｣

『私が気にするんです』

二宮｢めんどくせえ奴だな｣

『おにいの妹だからね』

二宮｢よし、相葉さんに言ってやろう｣




待て待て、とおにいの腕を掴み引き戻す。まずこの人これ言うためだけにここに来たのだろうか。だとしたら、どんだけ暇人なんだよ、ゲームでもしてろ小僧。




『余計なこと言わないでね』

二宮｢それはどうだろう｣

『ねえ、ほんとに！』

二宮｢俺最近靴欲しいんだよね、ちゃんとしたやつ｣

『年中サンダルのやつが何を言ってんだか』

二宮｢靴欲しい｣

『んじゃ今日私らのチームが勝ったら買ってあげなくもないかもしれない』

二宮｢言ったな？｣

『勝てばいいんでしょ？』

二宮｢まず口止めとして靴買えって言ってんのに、お前にチャンスを与えてる俺を褒めたたえて欲しい｣

『褒めませんし、称えません』

二宮｢ふーん、そんじゃ今日よろしく｣

『はいはいこちらこそー』




にやにやしながらおにいは楽屋へ戻って行った。あいつ勝つ気満々だな、むかつく。


おにいの後ろ姿に向かって、べーっと舌を出した。





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