いい加減にしろ！！４

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｢それではご紹介させていただきます！渡海征司郎役、二宮和也さんクランクインです！｣

二宮｢お願いしまーす｣




台本が覚えられないだの嘆いたあの日から月日は経ちやっとこさクランクインの日がやってきた。と言っても私はおにいより一足先にクランクインしている。




二宮｢これ何カメラ？｣

『ブラックペアン密着ドキュメントです』

二宮｢あ？お前いたの？｣

『いるだろそりゃ。だめですか、いたら』

二宮｢いや別に。明日被ってるよね？｣

『うん。てかさ、葵わかなちゃんと会った？』

二宮｢そりゃ台本読みの時に会ってるわ｣

『私スケジュール合わなくて1回も会ってないんだけどさ、可愛かった？めちゃくちゃ会いたいんだけど』

二宮｢朝ドラ女優にがっつくのやめろ｣

『その言い方は語弊があるからやめて』










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カメラ｢二宮さんのイメージはどうですか？｣



密着のカメラマンさんがわかなちゃんにインタビューしている。それを私とおにいは隣どうしの椅子に座り見守っていた。



葵｢最初は怖い印象でした、笑
でも初めてお話したら全然普通いい人だった、笑｣

二宮｢でしょ？普通にいい人なんだよ｣

『自分で言うなし』

カメラ｢椎名さんのイメージはどうでしょう？｣

葵｢そうですね。二宮さんより全然明るそうなイメージだったんですけど、思ったよりクールな方でした｣

二宮｢テレビで見るよりかは大人しいよな。仕事用の元気だからね、皆がいつも見てるのは｣

『やめてやめて、営業妨害』

葵｢でもすごい、2人とも優しい方です｣

『でしょでしょ』

二宮｢自分で言うな｣










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カメラ｢葵さんは二宮さんに疑問があるんですよね？｣

『疑問？』

葵｢あぁ、演技をしていて二宮さんご自身と役の切り替えポイントがよく分からないんです｣

『確かにこの人本番前はゲームか談笑してるかだもんね』

二宮｢えぇ、よーいスタートじゃないの？分かんない｣

葵｢やっぱり天才肌ですよね｣

二宮｢あざっす｣

『何それダサいやめて』

葵｢ご兄妹で演技上手いってすごいですよね｣

『いやいや、そんなそんな』

二宮｢あざっす｣

『謙遜して、日本人でしょ』

葵｢あははっ、本当に仲良いですね、笑｣

カメラ｢いつもこんな感じなんですか？｣

葵｢もうずっとお二人の会話を聞いていたいです、笑｣

『私は嫌ですね、笑』

二宮｢ずっとは嫌だな｣

『うん、やだね』

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