いい加減にしろ！！４

共演 ページ1

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『台本が〜〜 』


二宮｢………｣


『ぜ〜んぜん〜〜 』


二宮｢………｣


『覚えらっれな〜〜〜い 』


二宮｢だぁ！！うるせえよ！！｣





時刻は夜中の2時、場所は二宮和也家。そして私たちの手には同じ色をした台本。そう、久しぶりの共演でございます。


ドラマ名は【ブラックペアン】


悪魔のような医者役のおにいと、その助手である猫ちゃんと呼ばれる役の私。共演するなら最初から合わせちゃえばいいじゃんって事でおにいの家にお邪魔しています。







『医療系はもう勘弁なんですけど』

二宮｢クランクインの前日までそれ言ってたら引きずり回すかんな｣

『鬼め』

二宮｢お前はまだいい方だろ？こっちは医者結び覚えないといけないわ、むっずかしい言葉覚えないといけないわで大変なんだわ｣

『それは竹内も同じでしょ』

二宮｢はっ、若者と同じにすんな｣

『それでいいのか、アカデミー俳優』

二宮｢お前がいると気が散るな｣

『家族になんてこと言うの。家来たら？って言ったのおにいじゃん』




おにいは集中力が切れたのか、｢風呂入ってくる｣と言ってお風呂場に消えてった。私はというとソファに寝転がりながら台本を眺めていた。

おにいと共演なんてほんと久しぶりで本人には言ってないけど、かなり緊張してる。

おにいの演技力は誰もが認めるもので、私はその才能と比べられるのが怖い。ただでさえ共演してない時でも比べられるのに、同じ作品で演技するなんてなったら確実に比べられる。


それが怖いし、心配







＿＿＿



二宮｢あっちーー｣

『あ、おかえり』

二宮｢おう。台本進んだ？｣

『いや、あんまり進んでないかな。まあおにいよりも断然少ないから焦ってはないけど』

二宮｢なんだって気楽でいいこと｣

『なっ、気楽なわけないでしょ？』

二宮｢大丈夫大丈夫、お前はそんじょそこらの女優より演技上手いから｣

『へ？』

二宮｢そんな肩に力入ってっと俺まで緊張するっつうの｣

『おにいは緊張しない人間でしょ』

二宮｢んな、0なわけねーだろ。ましてやお前と共演なんて緊張するわ｣

『緊張……するんだ…』

二宮｢なに、悪い？｣

『いや、珍しいなと思って。緊張してるなんて全然聞いたことないから』

二宮｢お前は俺をなんだと思ってんだよ｣

『冷徹人間』

二宮｢ひっでぇ、笑｣

『なんだ、緊張するんだ。ふーん、へぇー』

二宮｢なんだよ、笑｣

『なんか緊張が解けてきました』

二宮｢それはよかったねぇ｣

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